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2014/02/04

【シャヴァンヌ展】

art-9 【シャヴァンヌ展】 Bunkamuraザ・ミュージアム

1402041
ラファエル前派展を見終えて渋谷へ移動。
続いて見たのは、シャヴァンヌ展。

シャヴァンヌ?
ってあまり聞き慣れない名前。
フランスでは超有名なのに、日本での知名度は驚くほど低い。
シャヴァンヌの影響を受けた画家は、セザンヌ、ゴーギャン、スーラ、ドニ、ピカソ、マティス。日本では黒田清輝、藤島武二、青木繁など蒼々たるメンバー。

かくいうワタクシにも、何度となく目にしているはずにスルーしており、記憶にあるのは、つい先日、【モネ展】で見た「貧しき漁夫」のみ。

なぜシャヴァンヌが日本では知られていないかというと、それはシャヴァンヌが壁画家だから。壁画は持ってこられませんものね。
というわけで、あまり目に触れるチャンスがなかったことによるのでありましょう。
今回は、もちろん壁画自体がきているわけではなくて、下絵や壁画完成後に画家が自ら描いた縮小版などで構成されている。

第1章 最初の壁画装飾と初期作品 1850年代
まずはプチ・パレ所蔵の「自画像」(見てるのかな?行ったけど)からスタート。意外にいかめしいお顔。
「アレゴリー」は建築、宗教、文学の寓意である3人の人物が描かれる。この当時はまだまだシャヴァンヌ風にはあらず。一番左が建築、真ん中が宗教というのはわかったのだが、右の人物が文学というのはどうしてわかるんでしょう?
「漁夫」は大原美術館所蔵で、これまたきっと見てるんでしょうけど、やはり記憶なし。
私邸の壁画の下絵がきていたが、なるほど壁画にぴったりな感じはあるけれど、まだまだ社ヴァンヌの特徴は明らかではない。

第2章 公共建築の壁画装飾へ アミアン・ピカルディ美術館 1860年代
「休息」や「労働」など、下絵、習作、縮小版と並んでいるところが興味深い。
はじめの段階では服を着ていなかった人物が、完成版では着ているとか、男性が女性になっているとか、さらに老人が年をとっているとか・・・持ち物が変わっているという人物もいましたね。
この頃には、すっかりシャヴァンヌの作風になっているというか、淡く、色を落とした感じになっている。わざわざ、絵の具を紙に何日かおいて、油を落としてから描いたという。
ヴィニヨン邸の壁画として、「幻想」と「瞑想」と「警戒」。
神秘的な「幻想」もいいのだけど、ワタクシが好きなのは「瞑想」。瞑想する女性が美しい。

第3章 アルカディアの創造 リヨン美術館の壁画装飾へ 1870~80年代
リヨンは今まで2回行ったことがあるのだが、いずれも滞在時間が短く、美術館までまわる余裕はなかった。これは是非行って、壁画を見なければ!
今回の展覧会でも、写真でリヨン美術館の階段の壁画が再現されていて、これは実際見たらいいだろうなあ。この向かい側には、縮小版が並べられていた。3枚は別々のテーマながら並ぶととってもいい感じ。中でも最高傑作の一つと言われる「諸芸術とミューズたちの集う聖なる森」はそれぞれの人物、ミューズに意味があるわけだけど(解説あり)、そんなことを抜きにしても、神話の世界のような夢のような、幻想的で美しい絵である。
「気球」、「伝書鳩」はとても凜々しい絵なのだが、当時のプロイセン軍に対するレジスタンスを描いたものとのこと。
「聖ジュヌビエーブの幼少期」と「聖人のフリーズ」はパンテオンの壁画だそうで、むむむ、三回も行ってるのに記憶にないとは・・・また行かねば!
「プロ・パトリア・ルドゥス」が2枚。もともと1枚だったのが切り離されて別々になっていたのが、久々に並べて展示されることになったらしい。よくよく見ると右側の絵で投げられた槍が、左側の絵の木に刺さっている!古代がテーマかと思いきや、普仏戦争後の国の防備の象徴である槍投げを描いたものらしい。
「女の頭部」はベルト・モリゾの肖像か?とあったが、これは絶対そうじゃないかな。似てる!

第4章 アルカディアの広がり パリ市庁舎の装飾と日本への影響 1890年代
パリ・コミューンで焼失してしまったパリ市庁舎の再建の際、シャヴァンヌは壁画を作成している。今回は、「冬」、「夏」、「慈愛」、「愛国」の習作がきていたが、いずれも落ち着いたいい絵。
珍しくも静物画もあった。それが「メロンや桃などの果物と白い皿のある静物」。シャヴァンヌは背景に静物を描くことはあっても、静物だけというのはほとんど描かなかったらしい。
最後は、影響を受けたとされる黒田清輝の作品。
あ、確かに、「湖畔」なんかも色合いがシャヴァンヌ的のような。
小林萬吾による「貧しき漁夫」(モネ展に出展中)の模写もあった。これも本物が並んでたらよかったのだけど・・・

予想以上に素晴らしい展覧会でした。
今度パリに行ったら、シャヴァンヌを追いかけてみたい・・・

まだの方は是非どうぞ。

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