マーティン・ウォーカー『黒いダイヤモンド 警察署長ブルーノ』
本日の本
book-3 『黒いダイヤモンド 警察署長ブルーノ』 マーティン・ウォーカー著 創元推理文庫
STORY:サン・ドニの警察署長ブルーノは、友人エルキュールから、トリュフ市に粗悪な中国産トリュフが紛れこんでいるので調べて欲しいと頼まれる。その矢先エルキュールは残忍なやり方で殺される。彼はかつて秘密警察官として働いており・・・
☆☆☆警察署長ブルーノシリーズ第3弾。
1作目でファンになって、三冊めを首を長くして待っていた。
まず、この土地柄(フランス南西部の架空の村、サン・ドニが舞台。パリ近郊のサン・ドニにはあらず)がいいんですね。ゆったりとした空気が流れている。
そして、いつもお料理とワインがおいしそうなこと!
主人公ブルーノもお料理はするのだけど、とにかくお料理を作る描写でよだれがたれそう(笑)
さらに、ブルーノがホント、いい人なのだ。
元々この村の人ではないのだけど、うまく村になじんで、なくてはならない存在になっている。
進んで人助けをし(今回は離婚歴のある子持ちの女性にうってつけの職を見つけてあげたり、穴に落ちた子供を助けたり、移民を助けたり・・・)、傷だらけになりながら全力でフットボールをしたり、サンタの扮装をして子供たちを喜ばせたり・・・
とっても好感度が高いのだが、ちょっと女性に対して優柔不断なのがたまにきずかも。
現在の恋人とはなんとなく結婚に踏み切れず、過去の恋人にも一瞬また心を動かされたり、新しい恋の予感?もあったりと。
いやまあいい男だから許そう(笑)
ミステリとしても今回のが一番出来がいいのではないだろうか。
いろいろな要素を詰め込んでいて、一瞬つながらないのだが、ああなるほどねと。
そして、めくらましも用意してあって、ちょっぴり感心。
次はいつ出るかな?
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