【アンディ・ウォーホル展】
art-15 【アンディ・ウォーホル展】 森美術館
森美術館で開催されているアンディ・ウォーホル展に行って参りました。
ウォーホルの作品、しばしば見ている気がするが、これだけの規模の回顧展ははじめてとのこと。そりゃいかなきゃね。
といっても、ウォーホルについては有名な作品しか知らなくて・・・
イメージとしては、キャンベルのスープとマリリン・モンロー(笑)
このイメージだけでないウォーホルを知るいい機会。
1.アンディ・ウォーホルのポートレイト:ウォーホルとは誰なのか?
自画像からスタート。色がインパクトあり。
写真もたくさん。女装写真には笑ったけれど。
ウォーホルというと、あのシルバーっぽいかつらのイメージなのだけど、素顔写真もいろいろあって興味深い。
日本に立ち寄った際の写真も。
2.商業デザイナーとしての成功:1950年代
このパートは新発見。
商業デザイナー時代の作品ってあまり見たことなかったので。
あ、でもこの時代の作品好きだな。
特に気に入ったのは、「僕の庭の奥で」という作品集で、とってもキュート。
キャンベルのスープもすでに描いていたんですね。
3.「アーティスト」への転身:1960年代
これがまあ、ワタクシのイメージするウォーホル。
キャンベルのスープの絵、なぜか昔から好き。ということで、最近コストコでキャンベルのスープを買ったりしてるワタクシ(笑)
スープが並んだものだけでなく、つぶれた缶やちょっと実験的なのもあった。
全編キャンベルスープでもいいな(笑)
そして、マリリン・モンローやリズなども。ジャッキーもありましたね。ケネディ暗殺後に描かれたということで、笑顔と悲しい顔が交互にあって、事件を否応なく思い出させる。
ちょっと怖かったのは、「死と惨禍」のシリーズ。自殺や電気いす、逆さ吊りになった赤ん坊など、のぞき見趣味に訴えかけるものとのことで、見たいような見たくないような・・・
4.シルバー・ファクトリー
ウォーホルのニューヨークのスタジオ、シルバー・ファクトリーの一部が再現されている。ほぼ原寸ということで、よく作ったなあ。シルバー・ファクトリーというのは、内部がアルミホイルで覆われていることから呼ばれたものとのことだが、不思議な空間。床の段ボール・・・かと思いきや木で作った箱がたくさんあって、いやこれはだまされた。
5.ビジネス・アートとセレブリティ:1970年~80年代Ⅰ
1960年代の終わり、ウォーホルは銃で撃たれて瀕死の重傷をおったことをきっかけにアートに対する姿勢そのものが変わっていく。
有名人から注文を受け、肖像画を多数制作する。
いやー、ゴージャス。セレブばっかり。見ていて楽しい。
6.多様化と反復:1970年~80年代Ⅱ
気に入ったのは、絶滅危惧種を描いたシリーズ。ふーん、こんなものを描いていたんですね。
そうそう、日本のTDKのコマーシャル、出てたなあ。おぼろげに思い出した。
たまたま流れていた「アンディ・ウォーホルTV」の映像で、フィービー・ケイツが出ていて、いやはや懐かしい。
他のアーティストとの共同制作も行ったとのことだが、バスキアとの作品がいい。どちらかというとバスキア色の方が強い気がしたけれど。
7.実験映画とビデオ
実にいろいろな顔を持った人だったようで、映像作品もたくさん残している。
あまりに前衛的な映像作品はちょっと苦手なのだけど、「スクリーン・テスト」シリーズはおもしろかった。岸田今日子も登場していた。
8.タイム・カプセル
ウォーホルは雑誌、書籍、手紙、贈り物などをタイム・カプセルと称した段ボールにたくさん保管していたとのこと。今回、その中の一部が展示されていたが、ウォーホルの趣味がわかっておもしろい。日本に来た際の収集物があったが、浮世絵や文楽などに興味があったことがわかる。
実際は、ウォーホルは捨てるのが苦手でなんでもとっておいた・・のかもしれないけれど、今となって見るとなかなかにおもしろいものである。
晩年は宗教的な作品も多くなっていて、黄色い十字架の絵はかなりインパクトがあった。
かなりのボリュームで、それほど混雑はしていなかったのも、見終えたら結構くたびれましたが、見応えがあってとてもおもしろかった。
モダンアート、ポップアートが好きな方は是非どうぞ。
入り口のところに展示されていたBMWアート・カー。派手!
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