ネレ・ノイハウス『深い疵』(kindle版)
本日の本
book-12 『深い疵』(kindle版) ネレ・ノイハウス著 創元推理文庫
STORY:ホロコーストを生き残り、アメリカ大統領顧問を務めたユダヤ人が殺害された。ところが、被害者はナチスの武装親衛隊員だったことがわかる。その後、第2、第3の殺人事件が起こり・・・
☆☆☆ドイツのミステリ。
ドイツのミステリって今まであまり読んだことがなかったなあ。
作者は、ドイツのベストセラー女性作家(名前からは一瞬わからなかった)で、これはシリーズ三作目とのこと。
主人公は、貴族出身のオリヴァー警部と部下のピア刑事。
男性の上司と部下の女性のコンビってまあいろいろあるけれど(最近読んでる中ではフィンランドのレーナ・レヘトライネンのミステリーを思い出したり)、この二人はなかなかにいいコンビ。お互いに信頼してるし、オリヴァー警部は理想の上司かも??
で、お話だが、
はじめはちょっと入っていきづらいのである。
はじめの殺人のあと、成金貴族一家が登場してくるのだけど、いやはや関係者が多すぎる!
登場人物のページの家系図をしょっちゅう見ながらだから、進まないこと(笑)
ようやく登場人物が頭に入ってからは、スイスイと進んでいき・・・
話はどんどん広がっていき・・・
過去へと戻っていく。
怪しい人物が入れ替わり立ち替わり登場するものだから、警察同様すっかり翻弄されてしまったが、真相は辛く悲しいものだった。そして結末も・・・
ドイツというとナチス・・・
という通り、やはりこれもナチがらみで、とにかくその部分は読んでて辛いのだけど、決して読後感は悪くはなくて、うん、結構好きだな、これ。
4作目も是非読もう!
ஷ
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