【フランス印象派の陶磁器展】
art-22 【フランス印象派の陶磁器展】 パナソニック汐留ミュージアム
この展覧会、行こうかどうしようか迷っていた。
ところが、テレビでちらっと紹介していたお皿がツボで、行くことを決心。
うん、行ってよかったですね。
第1部 テーブルウエアの大革命
そう、これが見たかったんですよ。
ルソーシリーズ。
食器製造業を営んでいたルソーが依頼したお皿。それが、銅版画家ブラックモンがデザインしたもの。
大胆なデザイン。北斎漫画からの絵が縦横無尽にデザインされている。いや、これ楽しいな。
ボルドーのヴィエイヤール工房のお皿も北斎漫画と富嶽百計のモチーフがちりばめられている。なかなかにゴテゴテ。
テーブルセットは撮影可。足マークのあるところから撮ることができる。きれいだな。
第2部 アビランド社の硬質磁器における革命
アメリカ人のアビランド家がリモージュで開いた工房がアビランド工房。ここでもたくさんの斬新な磁器が作られた。
撮影可のテーブルセットの食器は海草シリーズ。海草を描こうなんてなかなか思いつかないよなあ。でも悪くない。
この頃、ブラックモンは次々とシリーズものをデザインしている。日本の題材シリーズ、パリジャンシリーズ、花とリボンシリーズ、動物シリーズ。動物シリーズなんて好みなのだけど、青磁で実用化はされなかったらしい。
使ってみたいなと思うのは花とリボンシリーズ。女子に好まれそう。
パリジャンシリーズはどこがパリジャン?日本的だけど。
もう一つ、撮影可だったのはパリの花シリーズ。これもまた日本的。
第3部 ファイアンス陶器から「印象派の陶磁器」
その後、ブラックモンはジャポニズムから離れて・・・
アビランド社もバルボティーヌに移行していく。
バルボティーヌというのははじめて聞いた言葉だが、テラコッタの上にスリップを掛けて絵付けする技法だそう。これ、絵画だよなあ。印象派っぽいのあり、バルビゾン派風あり。
かと思えば、これゴッホ?と思ったのがブラックモンの彫文青山秋景図大皿。解説ではゴーギャンやナビ派とあったけれど、ワタクシ的にはゴッホですね。
ミドゥーの作品は漆器風で渋い。
第4部-1 炻器
これまたはじめて聞く言葉。半磁器。
土器のようでもあり、鉄器のようでもあり。素朴な味わいである。懐かしくもある。
第4部-2 チャイニーズ・レッド
中国で作られていた銅紅釉だが、アビランド社では化学者を雇い入れて独自に作ることに成功。微妙な具合で赤が出たり緑が出たりするようだが、ワタクシ的には赤も緑も入ったものが好き。
参考作品として、コロー、ルノワール、シスレー、ピサロ、モネ、ロワゾーの絵も出品されていて、これもいい。ちゃんとリンクしてました。
陶磁器ファンだけでなく、絵画のファンも楽しめます。
まだの方は是非どうぞ。
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