【日本絵画の魅惑展(前期)】
art-23 【日本絵画の魅惑展(前期)】 出光美術館
出光美術館の日本美術を紹介する日本の美発見シリーズも9回目だそうで。たくさん持ってるよなー出光。
第1章 絵巻
まずは絵巻からスタート。アニメ映画の源流だそう・・・
絵巻物って隅々まで見るとおもしろいんですね。今回の展示「橘直幹申文絵巻」もしかり。本筋とは関係ない庶民の生活がおもしろかったりして。
第2章 仏画
「当麻曼荼羅図」曼荼羅図は結構好きでこれまた隅々まで見てしまう。
「六道・十王図」は迫力あり。よくよく見ると地獄が怖い・・・
第3章 室町時代水墨画
雪舟が描いたといわれる「赤衣達磨図」もよかったのだが、能阿弥(絵も描いたんだ!)の「四季花鳥図屏風」が渋い。これ好き。
第4章 室町時代やまと絵屏風
現存する最も古い屏風絵「日月四季花鳥図屏風」。結構派手で、そう好みというわけではないのだけど、真鍮の月と太陽が貼られているのがおもしろい。
第5章 近世初期風俗画
今回のツボはこの章。風俗画おもしろいなあ。
特に「江戸名所図屏風」。寛永寺から江戸湾まで。どれだけの人物が描かれていることか。芝居や見世物、風呂屋、相撲など事細かに描かれていて、じっくり見ていたら相当な時間をとられる。これには解説がついていたのでよーくわかった。図録があったらもう一回じっくり見てみたいものだ。
「洛中洛外図屏風」も是非解説をつけてほしかったなあ・・・南蛮人が描かれているのは見えたのだが、細かなところはよくわからなかった。
第6章 寛文美人図と初期浮世絵
菱川師宣が2枚。見たことがなかった画だったけれど、女性の描き方はまさに師宣なのだった。
第7章 黄金期の浮世絵
肉筆画。
歌麿もよかったが、宮川長春「桜下美人図」も美しい。
第8章 文人画
田能村竹田「梅花書屋図」の色合いが好き。牧歌的な雰囲気も漂う。
渡辺崋山の「猫」もいいなあ。バッタを狙う猫の目つきがするどい。
大好きな池大雅、谷文晁などもあった。
第9章 琳派
これが見たかったんですね。酒井抱一の「風神雷神図屏風」。抱一のは、色彩が鮮やかで、風神雷神があまり怖くなくてユーモラス。俵屋宗達のも是非見たいなあ。
第10章 狩野派と長谷川等伯
等伯の「松に鴉・柳に白鷺図屏風」が素晴らしい。当時、等伯は人気がなく、等伯という署名が削られて雪舟とされていたとか。
鴉の黒と白鷺の白。淡いタッチがいい。
狩野松栄・秀頼他の「扇面貼交屏風」は、たたまれたり、半分開いたり、全部開いたりのいろいろな形の扇が描かれていて、扇の柄もいろいろで楽しい。
第11章 仙厓の画
ラストは、出光お得意の仙厓。すべて見たことがあるものだけど、何度見てもいいんですね。含蓄があって。
達磨みたいな自画像も思わずふふっと笑ってしまうなごみ系の画だし、老人六歌仙画賛もそうそう、あるよねと思わず膝をうってしまいそうな。
前期に行くと後期が500円で見られる割引券がもらえます。こりゃ行かなきゃね。
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