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2014/06/22

【デュフィ展】

art-37 【デュフィ展】 Bunkamuraザ・ミュージアム

1406221
土曜日、仕事帰りにデュフィ展を見てきました。
2009年、三鷹市美術ギャラリーで見て以来のデュフィ展。
ポスターを見ただけでウキウキしますね。好きなんだなーあの明るい色が。

まあしかし、そんなに混んでないだろうと思って行ったら、ありゃりゃ。結構混み混み。
デュフィって人気あるんですねぇ。

第1章 1900-1910年代 造形的革新のただなかで
デュフィはノルマンディのル・アーブルの生まれ。あの色を見ると南の海の方の出身かと思うがさにあらず。
パリに出てきて、はじめは印象派風の絵を描いている。この頃の絵が何枚か展示されていたが、デュフィとはわからないですね、言われないと。ブーダンのようと解説にあったが、まさに!なかなかいいな~
次にデュフィは、マティスの影響を受ける。確かに、「トゥルーヴィルのポスター」は太い輪郭線で描かれているものの、色は原色ではなくて、フォービズムとは一線を画すもの。
続いて影響を受けたのはセザンヌ。いやはやなかなか作風が定まらないな(笑)
「レスタックの木々」と「レスタックのアーケード」、これ、キュビズムでしょう。さらに進むとブラックにも近づいてるような・・・あ、意外と好きですが。
ということで、初期の頃はデュフィ的な作品は少ないものの、バラエティに富んでいておもしろい。デッサンなどは、後期のあの線そのものなのだけど。

第2章 木版画とテキスタイル・デザイン
ドイツに旅した際、版画に興味を持ったデュフィは多くの木版画を制作している。
中でとてもおもしろかったのが、アポリネールの「動物詩集あるいはオルフェウスとそのお供たち」の挿絵。見ていて楽しい。
この木版画がその後、デザインへとつながっていったようで・・・
素敵だな~こんな布売ってたら是非欲しい!エプロン、テーブルクロス、いや壁に飾るのもいいかも。
さらに、この染織がのちの画風へとつながっていっているというところも興味深い。
すなわち、染める色で違う版を使うので輪郭とずれたりすることがあるのだが、絵においても、線と色彩が互いに自律する、という表現方法を編み出していくのだ。
ふーむ、なるほどね。

第3章 1920-1930年代 様式の確立から装飾壁画の制作へ
そして、いよいよデュフィの世界へ。
青が基調となっているけれど、それだけでなく、赤、黄、緑・・・いやはや実に鮮やかな色彩である。そして、踊るような線。細かく見ていくと、背景に描かれた人などはすでに人の形には見えなかったりもするのだが、気にはならない。
南仏を描いた作品(ニース他)などは、その色もあって、ちょっとシャガールのようでもある。
シャガールといえば、パリ、オペラ座の天井画も思い出した。
今回展示されていた「パリ」という作品、パリの名所がたくさん描かれているのだけど、これまた楽しい作品。
そして、そして、なんといっても「電気の精」。三鷹市ギャラリーでも見ているのだが、今回きているのはポンピドゥーのもの。展示の都合上、左から見ることになってしまったが、本来は右から左へと見るべきもの。古代から現代までの科学者たち100人以上が描かれている。アルキメデスからエジソン、キュリー夫人まで。パリ万博に出展された壁画は60メートル以上あるとのことだが、この縮小版のリトグラフも十分大きい。

第4章 1940-1950年代 評価の確立と画業の集大成
晩年は関節炎に苦しめられたデュフィだが、創作意欲は衰えなかった。
花を描いた作品たちも繊細でいいのだが、やはり音楽をモチーフにした作品が素敵。
オーケストラをテーマにした作品は躍動感があるし、音楽家をテーマにした作品は、色が美しい。

いやはや、デュフィの世界を堪能しました。
これは是非是非どうぞ。

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