【だまし絵Ⅱ 進化するだまし絵展】
art-43 【だまし絵Ⅱ 進化するだまし絵展】 Bunkamuraザ・ミュージアム
この展覧会、2009年に開催されただまし絵展の続編だそう。第1弾は残念ながら行っていないので比較はできないけれど、何せ進化してるわけですからね。楽しみ・・・
プロローグ
トロンプルイユの作品からスタート。
「果物と花のある棚」、「鷹狩道具のある壁龕」。
これ、絵じゃなくて壁に描いてあったらもっとおもしろいでしょうね。
そして、だまし絵といえばアルチンボルド!
「司書」と「ソムリエ(ウェイター)」。
それぞれ本関連の物と、ワイン関連の物からなっている人物。アイディアが素晴らしいなあ。
「風景/顔」もおもしろい。はじめ全然わからないのだけど、風景がやがて人の顔に見えてくるんですね。
1:トロンプルイユ
チャック・クロースのフィンガープリント。遠くから見るとフツーの絵なのだけど、近寄ると指紋がべたべたと。これが絵に見えるのがすごい。
絵だけでなく写真作品も結構あって、杉本博司のジオラマシリーズ、ジオラマには見えないなあ。だまされる。
福田美蘭の「Copyright原画」はディズニーのパロディっぷりがおもしろい。これくらいになると本家もOK?
2:シャドウ、シルエット&ミラーイメージ
影やシルエットを効果的に使った作品も見事。本体を見るとなんだかわからないのに、影やシルエットはきちんと形になっている。
銅線を使ったラリー・ケイガンの「蚊」と「トカゲ」は、線自体はたんなる金属線を適当にねじ曲げた前衛的芸術?と思うのだけど、壁に映ると見事に蚊とトカゲ。
福田繁雄の「ダンダーグランド・ピアノ」はいろいろな黒い塊にしか見えない物が、鏡に映るとグランド・ピアノになる不思議!鏡のマジック!
「木の鏡」もおもしろい。カメラが人の影を察知、木がぱたぱたと動いて人の形になる。うーん、これに限らず実際に見てもらった方がいいんですけどね。
3:オブ・イリュージョン
ここでは錯視の作品が多かったが、じーっと見てると目がまわりそう。こちらが動くと色や形が変わる。
一番気にいったのは、パトリック・ヒューズの「ヒューズ&広重」。動くと、風景が変化・・・というか、場面がかわるといったらいいのか。おもしろくて何度も試してしまった。
同じくヒューズの「生き写し」は、実際はへこんでるのにでっぱって人の顔が見えるという作品。片目で見た方がよくわかる。
4:アナモルフォーズ・メタモルフォーズ
現代からまた近代へ。
エッシャーがいくつか。どれも見たことあるのばかりだけど何度見てもみてもおもしろい。エッシャーもだまし絵と聞いて連想する画家の一人だ。
そしてルネ・マグリットも。「赤いモデル」と「白紙委任状」は見たことがあると思うのだが、「真実の井戸」ははじめてだと思う。「白紙委任状」、見れば見るほどわけがわからなくなる・・・
ダリも2点。「海辺に出現した顔と果物鉢の幻影」はいくつもだましがあって、じっと見ないとわからない、結構高度なわざ。
ハルスマンの「官能的な死」はダリも写っているのだけど、横には7人のヌード女性がどくろに見えるという、国芳を連想させる作品だが、シュールな感じ。ダリがいるせいか。
ヴィック・ムニーズ「自画像」は遠くから見るとカラフルねって思うだけなのだけど、近くによると、おもちゃでできてるんですね。
エヴァン・ペニー「引き延ばされた女」はインパクト大!横から見ると大きな女性の顔のオブジェなのだけど、正面から見るとまったく幅がなくて人の顔には見えづらい。おもしろい。
最後になつかしや、a-haの「テイク・オン・ミー」のミュージックビデオが流れていた。いやー懐かしい。このミュージックビデオ、大好きだったな。
前日ぶらぶら美術館で放映したからなのか、かなりの混雑でびっくり。
おもしろアート好きな方は是非どうぞ。
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