ローナ・バレット『本の町の殺人』
本日の本
book-28 『本の町の殺人』 ローナ・バレット著 創元推理文庫
STORY:古書店の街ストーナムでミステリ専門店を営むトリシア。隣の料理本専門店の店主が殺され高価な本が紛失。保安官に容疑者にされたトリシアは犯人を自力で捜そうとするが。
☆☆☆コージー・ミステリ。
書店が舞台というだけでワクワクしますね。
キャロリン・G・ハートのシリーズを思いだしてしまった。
で、この本の舞台はニューハンプシャー州のストーナムという町。
これはもしや、イギリスのヘイ・オン・ワイがモデル?
と思ったら、そうだった。クウネルのこの町のことを読み、それがきっかけでこの雑誌を定期購読することになったのだった。
主人公は、ミステリ専門店のオーナー、バツイチの女性トリシア。
なぜか(理由は最後に明らかになるが)保安官に嫌われ、殺人の疑いをかけられたトリシアは、犯人探しをはじめるのだけど、あまりミステリーの知識は生かされず、ちょっともったいない。まあまだ1作目ですからね。ここんとこは次作以降に期待ということで。
というわけでミステリー的にはもう一歩なのだけど、脇のキャラが個性豊かでいいんですね。
引っかき回すのが得意な姉のアンジェリカ。はじめに出てきた時はやな姉!と思ったけれど、案外いいところもあるし、意外にもお料理上手。
毎日のように本を読みにくる老紳士ミスター・エヴァリット(やがて書店で働くことになる)。
トリシアが助けることになる上品な老婦人グレイス。
従業員のギニーや、記者のラスなどもいい味を出していて、次作以降会うのが楽しみ。
悪役は実に悪役っぽく、わかりやすすぎる気もするけれど、とりあえずめでたしめでたしで、まあこういうお話は気軽に読めていいですね。
飼い猫の名前が、なんとミス・マープル!ってのにもにやりとしました。
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