« 四ッ谷:トラットリア ドン・ジョヴァンニ | トップページ | 【フェルディナンド・ホドラー展】 »

2014/10/27

【ウフィツィ美術館展】

art-49 【ウフィツィ美術館展】 東京都美術館

1410271
都美術館で開催されているウフィツィ美術館展に行って参りました。
意外にも、ウフィツィ美術館と銘打った展覧会ははじめてとのこと。
今回、ウフィツィだけでなく、フィレンツェの他の美術館・・・アカデミア、サン・マルコ、パラティーナ、捨て子養育院などからもたくさん出展。
ルネサンス絵画が堪能できる展覧会であります。

第1章 大工房時代のフィレンツェ
まずはギルランダイオから。
「聖ヤコブス、聖ステファヌス、聖ペテロ」は3人の聖人を描いているが、ヤコブスは巡礼の杖を持っており、ペテロは鍵を持っているので、必然的に真ん中がステファノということになるが、石持ってないよね?これいったい何を持ってるだろう。
3人の衣装はとてもきらびやかで豪華。
バルトロメオの「砂漠で改悛する聖ヒエロニムス」。ヒエロニムスの周囲にはかなりいろいろな人物や風景が描きこまれているのだが、これはヒエロニムスの幻視なのだろうか。
フィリッポ・リッピの「受胎告知のマリア、大修道院長聖アントニウス」と「大天使ガブリエルは洗礼者聖ヨハネ」は対になった作品。小さな画だが、格調高い。
セライオの3部作は旧約聖書の話を描いたものだが、1枚の絵の中にストーリー展開があっておもしろい。
ペルジーノの「悲しみの聖母」。涙が頬を伝う聖母が美しい。
ボッティチェリは次章を含め9点も。
聖母子を描いた絵はどれもいいのだけれど、好みから言うと、「海の聖母」だろうか。フィリッピーノ・リッピ作とも言われているようだが、聖母の表情がいい。海が背景というのはめずらしいかも?
フィリピーノ・リッピ(フィリッポの息子)の作と思われる「老人の肖像」は父親がモデルと言われているフレスコ画。皺まで細かく描かれている。

第2章 激動のフィレンツェ、美術の黄金期の到来
今回の目玉、ボッティチェリの「パラスとケンタウロス」が登場。パラスはミネルヴァとのことで、つまりアテナのことなんですね。オリーブはそういえばアテナの象徴だったかな。この衣装が素晴らしい!模様はメディチ家の紋章の一つということなのだが、ゴージャス。
メディチ家が追放され、かわってフィレンツェを支配したのはサヴォナローラ。ボッティチェリはサヴォナローラに共感し、それとともに画風が一変してしまう。
体をねじまげた「聖母子と洗礼者聖ヨハネ」、どれが博士なのかわからない、群衆にとりこまれた異様な「東方三博士の礼拝」。後者は画家の死後、彩色されたというのもあるが、ボッティチェリっぽくなく、やはりサヴォナローラ以前のボッティチェリの優美な画の方がいい。
今回、いいなと思ったのは、バルトロメオ。ブルータスの妻で、燃える石炭を飲んで自殺したいう「ボルキア」、カタリナ、ドミニクス、そして「エッケ・ホモ」と繊細でいい。

第3章 「マニエラ・モデルナ(新時代様式)」の誕生
ジョルジョ・ヴァザーリはダ・ヴィンチ以降の芸術をそれ以前よりも優れたものと認めて「マニエラ・モデルナ」と呼んだ。
このあたりはあまり詳しくないのだが、アンドレア・デル・サルトがなかなかよい。
「ピエタのキリスト」は壁面からはがしたフレスコ画(よくはがしたな)なのだが、淡い色彩が美しい。

第4章 フィレンツェ美術とメディチ家
メディチ家はフィレンツェに復帰後、コジモ1世の統治で安定期を迎える。彼は、ブロンヅィーノを宮廷画家として歴代の当主の肖像画を描かせた。今回、6枚を展示。
「公共の幸福の寓意」はちょっとわかりづらい。名声、怒り、好機、正義、時などなどが擬人化されているらしいのだが、解説されないとわからない。それよりも、マニエリスム的な人体が見どころ(大学の時、若桑先生の授業でみっちり聞いたなあ・・・)。
ヴァザーリも何枚か。
「無原罪の御宿りの寓意」がおもしろい。善悪の木に蛇がからみつき、木のまわりに、アダムとイブ、アブラハムとイサク、ヤコブ、モーセ、デヴィデなどが手首を縛られている。何か不安な空気が漂う絵。
アッローリの「受難の象徴をともなう嘆きの聖母」は怖い。三本の釘が血の中にひたった聖杯を見つめる聖母を描いていてちょっとショッキング。

ルネサンス絵画がお好きな方にはたまらない展覧会だと思います。
是非どうぞ。

« 四ッ谷:トラットリア ドン・ジョヴァンニ | トップページ | 【フェルディナンド・ホドラー展】 »

文化・芸術」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/65565/60549806

この記事へのトラックバック一覧です: 【ウフィツィ美術館展】:

« 四ッ谷:トラットリア ドン・ジョヴァンニ | トップページ | 【フェルディナンド・ホドラー展】 »

twitter

google


  • Google

    WWW
    ブログ内

amzon