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2015/02/11

【ワシントン・ナショナル・ギャラリー展】

art-10 【ワシントン・ナショナル・ギャラリー展】 三菱一号館美術館

1502111
7日からはじまったワシントン・ナショナル・ギャラリー展に行って参りました。
今回日本にやってきたのは、ワシントン・ナショナル・ギャラリーの創設者アンドリュー・メロンの長女エイルサ(と弟ポール夫妻)の印象派コレクションを中心とした作品。全体的に小さな絵が多く、かわいらしいコレクションという印象。

1 戸外での制作
ヨンキント、モネからスタート。
モネは「アルジャントゥイユ」だが、ここを描いた絵はたくさんありますね。陽の光が明るい。
ピサロが2点。いずれも、手前に大きな木を配していて構図がおもしろい。
シスレーが3点。「牧草地」はひなげしや2人の人物など、ちょっとモネを連想させる。
ブーダンが8点。エイルサもポールもお気に入りの画家だったらしい。祭りや演奏会、ヨットハーバーの絵などはあまり見たことがなかったが、やはり、ブーダンといえば・・・浜辺に集う人々を描いた絵。もちろん、どれも(小さな絵でも)空と雲が描かれており、さすが空の王者。
驚いたのはゴッホの作品。初期の作品ではあるが、まったくゴッホらしくなく、優しい作品。チューリップの花壇が美しい。このゴッホ好き。
ドガといえば踊り子だが、競馬も多く描いている。「牧場の馬」は競馬ではないけれど、テーマは馬。なのに、右隅に馬が描かれていて、どこに視点を持っていけばいいのか・・・
お隣は、競馬・・・と思ったら、これはマネが描いた競馬作品。ちっちゃな作品。そのお隣はドガの競馬で、うーん、やっぱりドガの方がいいかな。
ルノワールの風景画が2点。「ブドウの収穫」は人物画を描くようなタッチで描かれていて、景色が溶けてしまいそうだ。
ルドンが2点。鮮やかな色彩で描くようになったあとの作品で、明るい風景画。
先日、たくさん見てきたスーラが2点。またまた「グランド・ジャット島」の習作がきていたが、点描が大きくラフな感じ。「海の風景」は絵の中に額縁が描いてある(先日もみたけど)が、絵そのものはかなり抽象的。

2 友人とモデル
ルノワールが5点。「アンリオ夫人」も美しくていいのだけど、やはり一番のお気に入りは「猫を抱く女性」。猫がいい表情してるんだなあ。抱かれるのをいやがって逃げようとしている猫。目つきもちょっと恐い。
「モネ夫人とその息子」は、マネがモネの家族を描いているところにちょうどやってきたルノワールがその場で描いたものとのこと。マネバージョンも是非見てみたい。
マネの2点は犬を描いたもの。どちらもかわいいのだけど、狆の名前がなんとタマ!猫みたい・・・
踊り子を描いた絵は、ドガとルイ・フォラン。やっぱりドガの方がいいなあ。
「窓辺にいる画家の姉」はモリゾの作品。姉も画家をめざして、モリゾとともにコローに弟子入りするが、結婚して子供が生まれた際に画家への道をあきらめたとのこと。仲のよかった姉を描いているからか、よりいっそう優しく穏やかな筆致である。

3 芸術家の肖像
しっかりと描きこまれたルノワールのモネ像や、ゴーガンの自画像、ヴュイヤール、ドガ、ファンタン=ラトゥールの自画像があった。
ヴュイヤールは温厚そう、ドガは坊ちゃん風(気むずかし屋だったそうだが)、ラトゥールは・・・髪どうした?爆発してる(笑)

4 静物画
静物画は元々好きなのもあるがどれもよかった。小さい作品が多く、どれも部屋に飾るのにちょうどいいサイズ。
ファンタン・ラトゥールは写実的、セザンヌはとにかくセザンヌ(笑)。洋梨を描いた作品があり、おやりんごじゃないぞと思ったが、よくよく見るとまさにセザンヌ。もちろん、りんごもあった。しっかり、テーブルもゆがんでいる。やっぱりセザンヌの静物画はいいなあ。
しかし、一番インパクトがあったのはヴォロンの「バターの塊」。まさにそのものを描いているのだが、この塊が大きくてびっくり。題材がおもしろい。

5 ボナールとヴィヤール 
エイルサはことのほか、ボナールとヴィヤールがお気にいりだったようで、この展覧会でも実に13点の展示があった。
今回一番よかったボナールは「革命記念日のパリ、パルマ街」。楽しさにあふれた絵。ちょっとイラストっぽいけれど。
「緑色のテーブル」、「画家の庭の階段」、「庭のテーブルセット」といった戸外で描かれた作品もよかった。「画家の庭の階段」は黄色がかなり鮮やかでハッとする。
黄色といえば、ヴュイヤールの「黄色いカーテン」はもっと強烈。
ヴュイヤールの作品は、構図がおもしろい・・・というか若干変で、なんだかせせこましく描かれてるなという感じ。
ワタクシ的にはヴュイヤールよりボナールの方が好き。

作品数はそれほど多くはないですが、素敵なコレクション。
是非どうぞ。

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