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2015/03/28

【動物絵画の250年展】

art-17 【動物絵画の250年展】 府中市美術館

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府中市美術館で開催されている【動物絵画の250年展】にいって参りました。
この展覧会は2007年に開催された【動物絵画の100年展】の続編とのこと。
もちろん!この展覧会も見にいっております。

序:動物という存在
橘保国の「鯉図」からスタート。いやはや大きな鯉だ。
大きいと言えば、歌川国芳の「大漁鯨のにぎわい」。大井沖に迷い込み弱った鯨を見物する人々の絵。いつの時代も物見高い人たちはいるものだ。
森狙仙は、やはり猿。手長猿というのがめずらしいが。びよーんと伸びた手がユーモラス。
狙仙なのにリス?と思ったら森徹山だった。リスだらけ!

1章 想像を具現する
狙仙・中井藍江・徹山の「蝙蝠鹿松図」。鹿と蝙蝠という取り合わせが不思議だが、どちらも縁起ものなんですね。
宋紫石の「鯉図」の方が保国のより好き。はねる鯉。黒田綾山の「琴高仙人図」に出てくる鯉は金属っぽくて変だが・・・
島田元旦の「玉兎図」。兎たちと月と、ごつごつとした岩と滝。不思議な構図。

そして、虎のコーナーへ!
いやーよく集めたなあ、虎。
想像で描いたものだがら、どれも微妙な虎(笑)。かわいすぎたり、形が変だったり、模様が変だったり・・・
一番、虎っぽかったのは円山応挙の「猛虎図」かな。
司馬江漢の絵はライオンだった。が、ライオンか?これ!オランダの図鑑に描かれたライオンとそっくりだが・・・

上田公長「蟹子復讐之図」。さるかに合戦ですね。
蟹の子供が復讐のため、スカウトしてる図・・・らしい。
下からふーふー言いながら臼、一瞬大根に見えたはさみに加えて栗をスカウト中?いや、これはおもしろい。
何度か見ている国芳の「絵鏡台合かゝ身(みみずく・獅子・般若面)」。影絵ですね。猫の体勢が結構アクロバット。
酒井梅斎「孫悟空図」。孫悟空がシャボン玉?をしているのだが、その泡の中には孫悟空の分身たちが。おもしろい。

2章 動物の姿や動きと、「絵」の面白さ
土方稲嶺「糸瓜に猫図」。瓜を見る猫がちょい怖い。
関蓑州「象図屏風」。なんだかせせこましく屏風に象が閉じ込められてる感じ。耳がちょっと変な気が。
衣笠守昌の「牛馬図屏風」。馬はさらっと描かれ、牛はもうちょっと描きこんである。
鍬形蕙斎「鳥獣略画式」。単純化した鳥獣がかわいらしい。デザイン的というか。
稲葉弘道「鶴図」。多分、羽根の奥をくちばしでつついてるところだと思うのだが、なんでこんなところを描いたかなあ(笑)。
お隣、若冲の「鶏図」も、ちょっと不思議な鶏。

3章 心と動物
大原呑舟「月に泥亀図」。なるほど、月とすっぽん・・・
長沢蘆雪「烏・雀図」。雀がかわいい。
狙仙の「滝見鹿図」。この鹿もかわいい。猿だけじゃないんですね。
冷泉為恭の「五位鷺図」。なぜ五位鷺というのか、はじめて知りました。
仙厓義梵の2枚。「南泉斬猫図」は題材がかわいそうなので好きじゃないのだけど・・・
仙厓の描く猫って、目が飛び出してるし、相当デフォルメされているが、ユーモラス。
岸勝の「猿の座禅図」はぷっと笑ってしまう。顔は人間でしょう、これ。丸々した体がいいなあ。
上田公長「芭蕉涅槃図」。涅槃図といっても(隣にフツーの涅槃図もあったが)芭蕉の涅槃図。この人は、ユーモアのある作品を描く人なのかな。
応挙の「芭蕉と虫図」。構図のおもしろさ。これいい。
そして、やはり狙仙といえば猿でしょう。ということで猿が4枚。
どれがいいかな?一番好きなのは「蜂猿図」かな。毛並みがいいんだなあ。
森一鳳の「熊図」の熊は小熊なのだろうか。かわいい!

最後は子犬たち。
子犬といえばやっぱり応挙でしょう!うーん、かわいい。
お隣に、長沢蘆雪の若い頃の絵が。応挙の弟子だけあって、応挙のにそっくり。

やっぱり動物の絵っていいですね。
後期はすべて入れ替わるとのことなので、是非行かねば。

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