【ピカソと20世紀美術展】
art-20 【ピカソと20世紀美術展】 東京ステーションギャラリー
北陸新幹線開業記念の展覧会だそうである。
富山県立近代美術館は、数年前に富山を旅行した際にいっているのだが、特別展の黒田清輝展のことはしっかり覚えているものの、常設展示はあまり記憶にない(笑)
なので、はじめて見たつもり?で見てきた。
1 ピカソが開いた20世紀の扉
ピカソは9点。そのうち4点はステーションギャラリー所蔵のもので、初公開とのこと。
初期の「座る若い男」と晩年の「黄色い背景の女」がいい。
富山ので一番気にいったのは、新古典主義の時代の「肘かけ椅子の女」。キュビズムの後にこんな時代もあったんでしたね。モノトーンで落ち着きのある作品。こんな静的なピカソもありかと。
「ギターのある静物」はキュビズムだが、キュビズム作品なら、ブラックの「バス」の方が好み。これ、楽器のベース?
ピカソ以外では・・・
カンディンスキーの詩画集の色が好き。すでにらしさが出ている。
山羊が描かれた絵があるぞ、と遠くから見えていたの、シャガール。人は飛んではいないけれど、紛れもなくシャガール。
マティスは、マティスっぽくはなかったけれど、一瞬誰の?と思ったのはパウル・クレー。色味なし。ナチスに退廃芸術とされスイスに帰った頃の作品ということで、その気持ちの表れなのだろう。
レジェの挿絵本楽しい。
この展覧会のメインは、第1章ですね。
いや、すばらしいコレクション。
2-1 ダダ
だんだん、わけがわからなくなってくるが(笑)、まだギリギリ理解はできる。
マン・レイの「桃」もおもしろいが、一番気にいったのはオッペンハイムのりす。全然りすじゃないのだけど、りすに見えてくるところが・・・
2-2 シュルリアリスム
ミロは、この頃の作品は好き・・・という「パイプを吸う男」。晩年の作品はちょっとね。
エルンスト「森と太陽」。太陽じゃなくて月に見える。
この章で一番、印象に残ったのはポール・デルヴォー「夜の汽車」。あいかわらず謎の多い絵。なぜこんな夜中に(2つの時計は0時10分をさしている)、女性(2人は裸)がいるのか。裸の女性たちは、マネキンのよう。
3-1 戦後の展開:ヨーロッパ
だんだん難しくなってきますね。
それでも、デュビュッフェとかF・ベーコンなんかはまだわかるのだけど。
ジャコメッティの彫刻は好きだし。
現代に近づくにつれ、作品名に?と思うことも多いが、フォンタナの「空間概念-期待」でその思いはマックスに。青の画面を切り裂いたように見える・・・という絵なのだけど、何を期待するというのでしょう??
3-2 戦後の展開:アメリカ
こうなると、ウォーホルの「マリリン」がわかりやすく思えますね。
まあ、直感でこれ好き!と思うのでもいいと思うので、好きな作品を挙げておきましょう。
ジム・ダインの「赤いバスローブ」、「夜の肖像」。
4 拡張する表現と多様化の波
この中で一番気にいったのは、アルマンの「バイオリンの怒り」。壊したバイオリンをアクリル樹脂の中に閉じ込めたというものだけど、うーん、なんでこの作品が心に響いたんだろう(笑)
あとは、チャック・クロースの「自画像」。近づいてみると細かい!(実際に見てみて下さい)
富山県立近代美術館の充実した近現代アートコレクションをこの機会に是非どうぞ。
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