【広重と清親-清親没後100年記念展】(後期)
art-29 【広重と清親-清親没後100年記念展】(後期) 太田記念美術館
是非とも行きたいと思っていた練馬区美術館での清親展だが、風邪をひいたり、仕事が忙しかったりで行けずじまい。残念。
広重と清親を比較しつつ展示するこちらの展覧会、前期は先月行ったが、後期はピンチ!なんとか平日2時間休みをとって行ってきた。
よかった、行けて。
特別展示
映画「百日紅」の公開を記念しての特別展示。
去年だったか一度見ている葛飾応為の「吉原格子先之図」。光と影の用い方がすばらしい画。北斎と弟子の英泉も1枚ずつ。英泉は応為にへたくそと言われたそうだが、そう言われるとあまりうまくないような気がしてしまうという(笑)
第1章 広重と清親-巨匠たちの競演
広重と清親がそれぞれ同じ場所やテーマで描いた画の比較。
これは明らかに清親が構図や描き方を意識したなというものが多いのだけど、例えば広重の「東海道五拾三次之内 庄野 白雨」の雨と清親の「梅若神社」の雨、技術的にやはり違うのだった。
構図がほぼ同じでも、明治の時代になると街が発展していたり、工業化が進んでいたりとその違いは興味深い。
第2章 広重-江戸の風景画
第2章は広重作品。
東都名所、東都八景、木曽海道、名所江戸百景、東海道五拾三次。
いわゆる広重ブルーと言われた青が印象的な作品が多かったけれど、雪の風景も美しい。
そして、大胆な構図の画もたくさん。
ゴッホが模写した「名所江戸百景 亀戸梅屋舗」、カメがつるされた「名所江戸百景 深川萬年橋」などなど。
同じく名所江戸百景の「浅草田甫酉の町詣」は大好きな絵。猫がポイント。
是非、名所江戸百景を全部見せる展覧会求む!
第3章 清親-明治の風景画
やはり清親というと光線画ですね。やっぱり光線画が好き。
夜の風景が美しい。
雪の風景も悪くないけれど。
海の風景に、軍艦が描かれているのが近代的。
明治14年冬の両国の大火の際、夢中でスケッチをしたというが、すごい迫力だ。
第4章 花と動物たち
清親もいいが、やはり風景画というと広重の方が好き。
けれど、動物だったら、清親も負けていない。
後期は大好きな「猫と提灯」が出ていた。【ダブル・インパクト展】でも見ているが(去年はネコ展でも)、木版なのになかなかに細かくリアル。
もちろん、広重の花や動物も悪くないのだけど。
第5章 戯れる人々
時事ネタはちょっとわかりづらいけれど、広重の「道中膝栗毛」なんかは単純におもしろいですね。
広重にしろ、清親にしろ、戯画まで描いていたりして守備範囲が広い。
なかなかおもしろい企画の展覧会でした。
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