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2015/05/01

【マグリット展】

art-27 【マグリット展】 国立新美術館

1505011
午前中、一階でルーヴル美術館展を見て、食事をはさんで二階へ。
午後はマグリット展です。

第1章 初期作品
ここはまだマグリットっぽくないラインナップ。
キュビズムのようでもあるし、商業デザイナーとして生計を立てていたマグリットらしく、デザイン風の絵だった。こういう初期の頃の作品を見られるのは貴重。

第2章 シュルレアリスム
続いてシュルレアリスムへ。
「一夜の博物館」は、その後もたびたび取り上げられるモチーフを集めた絵。
切り絵風、手首など。
妙に気持ち悪かったのは、「発見」。女性の部分部分が年輪なのである。
「恋人たち」と題された絵が2枚。これは怖い。マグリットは子供の頃、母親が自殺しており、川から引き上げられた母親の顔が布で覆われていた頃からこのモチーフがあるのだという。
「新聞を読む男」は4つに区切られているのだけど、1つだけ新聞を読む男が描かれているんですね。他、3つは同じだよね??
「呪い」。これは全然題名の意味がわからない。空に雲が浮かんでるだけなんだけど・・・
「本来の意味」も4つに区切られてます。

第3章 最初の達成
ここからがまさにマグリット!
「美しい虜」。切り取られた風景。
その延長上に「野の鍵」。割れたガラスに風景が映り込んでるんですね。
「透視」はとてもおもしろい。卵を見ながら鳥を書いている画家が描かれているのだけど、マグリットにはそう見えたんでしょうかね。
この章はツボな作品ばかり。

第4章 戦時と戦後
戦時中と戦後は変容するマグリット。これ、いわれないとマグリットとはわかりません。
案外、戦争を主題とした絵は描いてはいなくて、「応用弁証法」くらい。
戦中はなぜかルノワール風の色とぼやけた感じの絵を描いている。これはこれで美しいのだけど、あまりマグリットっぽくはないですね。
その中でインパクトがあったのは「炎の帰還」。パリ?と思われる街の上に大きなシルクハットとマスクの男が歩く図。
ちょっと気にいったのが「不思議の国のアリス」。木と雲が擬人化されているのだけど、アリスの意味は???
戦後は、風刺漫画風の絵を描いているが、これはさらにマグリットっぽくはない。

第5章 回帰
その後回帰したマグリット。
「光の帝国Ⅱ」。空は昼間なのに、手前の建物は夜。シュール。
「赤いモデル」は、よく見る足ですね。靴のような足のようなというやつ。
「ゴルゴンダ」はポスターの絵ですね。山高帽の男たちが雨のように降ってるかのような絵。よく見ると、それぞれに表情が違う。
「ガラスの鍵」は、フツーに雪山を描いたと思いきや、不安定な大きな岩が山の上に。よくよく見ると不安感をあおる。
「アルンハイムの地所」。これもマグリットが好きなモチーフかな。鷲だか鷹だかの形をした山。+これには鳥の巣と三日月もある。
「白紙委任状」は、前にワシントン・ナショナル・ギャラリー展で見た絵。だまし絵風。木と馬と貴婦人と。でもよくよく見ると位置関係がおかしいのです。
「空の鳥」。これは絶対見たことあるマグリット。鳥の中に昼の空、背景は夜。「光の帝国Ⅱ」と同じかな。

このマグリット展、とっても充実してます。
是非ともどうぞ。

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