【モネ展】
art-39 【モネ展】 東京都美術館
土曜日からはじまったモネ展に、日曜、早速行って参りました。
ネットで見たら、午前中は30分待ち、午後には10分待ちになっていたけれど、実際は20分くらい待ったかなあ・・・
さすが、モネ。大盛況です。
今回は、マルモッタンのコレクション展。
第1章 家族の肖像
モネは風景画家。肖像画は少ししか描いていない。
今回は、モネがなくなるまで手元に保管していた家族の肖像画がきていた。
最初の妻カミーユ、そして長男ジャン、次男ミシェルの肖像画。なかでも次男の肖像画がかわいらしい。
モネの友人ルノワールがモネとモネ夫人を描いた絵もあった。まだおとなしめの印象派という感じ。
モネの二番目の妻の連れ子、ブランシュの作品も2点きていたが、ちょっとピンとこなかった。
第2章 モティーフの狩人Ⅰ
モネといえば、ノルマンディーの風景、そしてジヴェルニーだけど、その他にもあちらこちらへと旅をして風景を描いている。
「オランダのチューリップ畑」、色とりどりのチューリップが描かれ、明るい絵である。はなやいだ気分になれる。
一方、静かな絵代表は「雪の効果、日没」。
モネの雪の絵はいろいろとあって、中でも「かささぎ」が大好きなのだけど、これもいい。雪よりむしろ空が美しいのだが。
「ジヴェルニーの黄色いアイリス畑」の黄色と紫のコントラストもいい。
第3章 収集家としてのモネ
ジヴェルニーのモネ宅には、モネが収集したたくさんの絵が飾られているという。マルモッタンに納められた(確か2階にたくさんあったかと)コレクションがたくさんきていた。
まずはドラクロワ。ドラクロワも、エトルタを相当訪れていたとのことで、水彩がきていた。象の鼻とずっと思っていたが、ふーん、馬の脚と言われていたのか。水彩だけれど、ダイナミックな波の表現など、ドラクロワ的。
モネの師、ブーダンの絵は、浜辺に集う人々というテーマじゃなくて船の絵だったが、やはり海と空の表現が素晴らしい。
ピサロ、ルノワール、ロダンときて、最後にシニャック。
まだ点描前のシニャックの作品だったが、水の描き方はもうその片鱗が見てとれた。
第4章 若き日のモネ
モネは若い頃、カリカチュアを描いてお金を得ていたという。その売り上げでパリへ画家修業にいったというから、評判だったのだろう。
午前中に見たボルドー展でも1枚展示があったが、クスリと笑ってしまう絵。
その後のモネからは想像できないけど。
印象、日の出
2階に上がるとそこにあったのは、今回の目玉、「印象、日の出」。
前に日本にきたときも見ているし、マルモッタンは3度行って、毎回見ているのだけど、やっぱりいいものはいいですね。
今回は証明に工夫が感じられた。
マルモッタンではこんなに並ぶことはないんだけど。
いやしかし、ほぼ描いた日時を特定したとは凄いな。
第5章 モティーフの狩人Ⅱ(ノルマンディーの風景)
夕暮れ(日没)に朝。
光の表現が素晴らしいのかな。
モネの絵、太陽の光が美しいのだ。絵自体はだいぶ抽象的だったりするが(「プールヴィルの海岸、日没」など)。
第6章 睡蓮と花-ジヴェルニーの庭
モネといえば、やはり睡蓮でしょう。今回もたくさんきていた。
ワタクシ的には、きちんと形のある睡蓮の方が好きだが、今回は後期の作品が多かったため、どちらかというと形のない睡蓮が多かった。
後期は睡蓮と水に映る柳が描かれているパターンが多かったし、紫が非常に濃い睡蓮も多かった。
ほぼ抽象画の作品もあって、これはこれでおもしろいけれど、やや微妙(笑)。
一番、よかったのは「小舟」だろうか。睡蓮より舟の方がテーマと思えるが、不思議な構図と、水草のカラーが印象的。なんとなく、西洋美術館の舟に乗る絵を思い出した。
第7章 最晩年の作品
モネは白内障をわずらい、目があまり見えなくなった。
そのせいかどうか、色彩が鮮やかというか、強烈すぎるぐらいになっていく。赤が強烈なんですね。
晩年のテーマはいくつかあって、もちろん睡蓮もたくさん描いているのだけど、他には・・・
まずバラの小路。太鼓橋へとつながる路である。ベタベタと絵の具を置いてる感じで、抽象画に近い。
日本の橋は、モネがジヴェルニーの庭に作った太鼓橋。これはもっと前から描かれているテーマだが、これまた抽象画。いろいろな色彩のバージョンがあったけれど、やっぱりいいなと思うのは緑青系かな。
そしてしだれ柳。くねくねと描かれた柳だが、判別のつかないものの。
そのくねくね具合はムンク的でもあった。
モネと聞いてイメージする絵は少ないと思うのだが、初期から最晩年までバラエティに富んだ作品を見ることができましたね。
最後に田辺画伯のかっこいいモネがありました。
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