【肉筆浮世絵 美の競宴展】
art-6 【肉筆浮世絵 美の競宴展】 上野の森美術館
上野の森美術館で開催されている浮世絵の展覧会に会期終了間際行って参りました。
この展覧会は、シカゴのコレクター、ウェストン氏の肉筆浮世絵コレクションを公開するもの。なんでも1000点以上をお持ちとか。さすが、スケールが違うなあ。
どれも大変状態がよいことに感心しました。
第1章 上方で展開した浮世の絵
今回の展覧会は美人画が圧倒的に多いのだけれど、そうでない作品もいくつか。
まず1枚目は大きな屏風絵「京・奈良名所図屏風」。左に京都、右に奈良。奈良が描かれたものはあまりないそう。大仏が剥きだしになっている姿なども。細かく見ていると時間がかかってしょうがない。
第2章 浮世絵の確立、江戸での開花
風俗画は結構好きなジャンルで、この章では菱川師宣の「江戸風俗図巻」がツボ。当時の様子(楽しそうに花見に興じたりとか)が生き生きと描かれている。
第3章 浮世絵諸学派の確立と京都西川祐信の活動
この章で知っている絵師といえば宮川長春、奥村政信、礒田湖龍斎くらいなもの。
元々、美人画というはあまり得意な分野ではなくて、いつも着物の柄に注目するくらい・・・なんだが、その感想は変わらず(苦笑)。たくさんの人物が描かれているといいんだけど。でなければ、奥村政信「やつし琴高仙人図」のような何かになぞらえた絵ならばOK。
第4章 錦絵の完成から黄金時代
この章からはおなじみの絵師が並ぶ。
今年いくつか展覧会が予定されている勝川清章も何枚か。繊細な感じ。
鳥文斎栄之の「七福神吉原遊興図絵巻」はとってもユーモラスで楽しい。
百川子興の「七福神酒宴図」もまた。
歌川派の祖、豊春の作品では、「牛に乗る大原女」がよし。
第5章 百花繚乱・幕末の浮世絵界
鍬形蕙斎の「江戸鳥瞰図」。こういう俯瞰図すきなんだなあ。隅田川から江戸城、富士山まで。
続いて歌川派と北斎と。
まず初代歌川豊国の作品では「見立雪月花図」が美しいのだが、見応えあるのは「時世粧百姿図」。24枚一揃い。全部は見られなかったのだけど、上流階級の女性たちから下流階級の女性たちまで、いろいろな生活が垣間見られる。
国貞で一番よかったのは「両国の夕涼み図」。
そして、これが見たかった!のが北斎の「美人愛猫図」。猫がちょっと目つきが悪くて、女性から逃げようとしてる?猫は何かを見つけて狙っているのだろうか?
あと2枚の北斎は、さらさらっと描いた感じで、あまり見たことのないタイプだった。
溪斎英泉の美人はなんだか変。「夏の洗い髪美人図」も美人というのか・・・頭は大きく、腰は曲がって足は大きい。
第6章 上方の復活
この章もあまりなじみがない。
祇園井特の美人は眉が太いのでは・・・
第7章 近代の中で
河鍋暁斎の「一休禅師地獄太夫図」。この展覧会のハイライト!(ワタクシ的に)
まわりで一休さんと骸骨が踊りまくるというシュールな絵。ロックだなあ。こういうセンスが素晴らしい。
小林清親で終了。「頼豪阿闍梨」は清親といってイメージするものとはだいぶ違う。鬼気迫る感じ。
この展覧会、諸々あって行きそびれるところでしたが、行くことができてよかったです。
残念ながら、この展覧会は本日で終了でした。
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