【フェルメールとレンブラント 17世紀オランダ黄金時代の巨匠たち展】
art-7 【フェルメールとレンブラント 17世紀オランダ黄金時代の巨匠たち展】 森アーツセンターギャラリー
1月14日からはじまった展覧会に行って参りました。
とりあえずの目的はフェルメール。
だけど、オランダ絵画は結構好きなので楽しみにしていた。
この美術館、あいかわらず出品目録置いてないんだよな~ブツブツ。ネットにはあるとはいえ、美術館に置いてほしいものだ。
Ⅰ ハールレム、ユトレヒト、アムステルダム-オランダ黄金時代の幕開け
4人の画家はいずれも知らなかったが、のっけからホルツイストの「苦悩するキリスト」のキリストがあまりにがっちり体型だったので驚く(笑)。
「ラトナとリキュア人の農民」でのラトナ(ギリシャ神話の女神)の解説はなんか違ってる気がしたが気のせいだろうか・・・
そしてパッと見、神話のお話を描いているとは思えない牧歌的な絵。
Ⅱ-1 風景画家たち
風景画いいですねぇ。やっぱりライスダールでしょう。
ライスダールといえばこれという題名は思い浮かばないけれど、見るとフツーにいいなと思う。
カイプは牛の画家。牛ばかり描いているのだが、今回きていた「牛と羊飼いの少年のいる風景」の牛も人物より力を入れて描いているようだ。牛、堂々としている。
Ⅱ-2 イタリア的風景画家たち
オランダとは違う明るいイタリアの風景は憧れだったのか、当時イタリアを描いた絵画がはやったという。行ったことのない画家たちも描いたとのこと。ウェニークスの「地中海の港」は実際見て描いたものかどうかわからないが、不思議な風景。オベリスクが太すぎるし、ギリシャ神殿的なものが描かれている。
「イノシシ狩り」は迫力有り。
Ⅱ-3 建築画家たち
建築は建築でも、教会内部を描く絵画はオランダで発達したそう。確かに、オランダではこのタイプの絵をたくさん見たような。
丸いアーチに高い天井、教会の静かな様子が心地よい。
この分野の第一人者、サーンレダムの作品が2点きている。
Ⅱ-4 海洋画家たち
海洋画というと「ロイヤル・プリンス号の拿捕」のイメージだけれど、さすがというべきかニシン船を描いた作品も。
Ⅱ-5 静物画家たち
静物画も好きなジャンル。
食べ物はおいしそう・・・でも狩りの獲物は、ちょっとリアルすぎて怖い。
ツボなどは東洋的なものもあった。
Ⅱ-6 肖像画家たち
肖像画といえばフランス・ハルス。ということで2点。ハルスの肖像画は生き生きとしている。
上流階級の人たちからの注文画を多くあったのだろう。ポルの夫妻を描いた画は、服装、持ち物からも裕福さがわかる。
Ⅱ-7 風俗画家たち
風俗画もいいですね。当時の生活が興味深い(特に庶民の生活が)。
ヤン・ステーン。諷刺に満ちた絵が楽しいのだが、ちょっと意地悪なものもあり。「恋の病」はどう見ても藪医者だし。
ピーテル・デ・ホーホの「女性と召使いのいる中庭」は、いかにもデルフト的な風景が広がる。女主人が何か小言を言ってる場面?
メツーの「ニシン売り」もいかにもオランダ的光景。
スハルケンの「さまざまな嗜好」はもしかしてアヘンでも吸ってるのだろうか。ぶっ飛んじゃってる・・・
そして、今回の目玉、日本初来日のフェルメール「水差しを持つ女}。フェルメールブルー!たらい?に映り込むテーブルクロスの柄に注目。隅々まで細かいのである。
Ⅲ レンブラントとレンブラント派
そしてもう一つの目玉は、レンブラントの「ベローナ」。
堂々たる体格の女神だけれど、ちょっとイメージが違う?メドゥーサの楯を持っている。
その他、印象に残ったのは・・・
リーフェンス「読書する老女」。皺がリアル。
ダウ「窓際でランプを持つ少女(好奇心の寓意)」。光が印象的。
ホーホストラーテン「貧血症の女」。顔色が悪すぎ・・・
Ⅳ オランダ黄金時代の終焉
100年ほど続いたオランダ絵画の黄金時代も終わりを告げる。
最後の作品はハルブラーケンの「イピゲネイアの犠牲」。ギリシャ神話の悲劇のドラマチックな場面で終了。
オランダ絵画が堪能出来ます。
是非どうぞ。
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