« 【フランスの風景 樹をめぐる物語展】 | トップページ | 府中:祥龍房 府中店 »

2016/05/08

【ファンタスティック 江戸絵画の夢と空想展(後期)】

art-29 【ファンタスティック 江戸絵画の夢と空想展(後期)】 府中市美術館

1605081
恒例、府中市美術館、春の江戸絵画まつりに行って参りました。
毎年、この企画は楽しみ。
今年は、どういう企画でしょうね。キーワードはファンタスティック!
本当は前期の方が見たかった絵が多かったのだけど、うっかり行きそびれました・・・残念。
でもいろいろとおもしろい絵がありましたよ。

1.身のまわりにある別世界
まずは月から。
森一鳳の「満月図」。本当に月だけ。大きい。
円山応挙の月は半月なのだけど、これはありえない月。向きが違うぞ。
気象の分野では虹を描いた月僊の作品が新鮮。虹を描こうという画家がいたんですね。
花のジャンルはファンタスティックかどうかは微妙なのだけど・・・
谷文晁はよかったかな。
天空を考えるというコーナーはシュール。
本当は前期に超シュールな気球の絵があったのだけど、後期展示では司馬江漢が原図を描いたお皿があった。しかし、こんな気球ホントに飛べるんですかね。

2.見ることができないもの
ガラス絵が新鮮でよかったですね。府中市美術館では年末からガラス絵展をやるらしいから是非行こう。
酒井鵞蒲の「浦島図」がのほほんとしてよかったし、河鍋暁斎の「波乗り観音図屏風」はある意味現代的。
え、鳥居清長がこんな絵を?というのが「金太郎」。まあこれはユーモラスという範疇だったけれど、魚屋北渓の「山姥金時図」は金太郎を育てた山姥が怖すぎる。
蓑虫山人の「野晒図」は怖いを通り越してユーモラスな域に。

3.ファンタスティックな造形
「柳橋水車屏風図」の柳はファンタスティック!この柳はちょっとありえない。
柴田是真の「月下布袋図」。布袋さんがかわいい。

4.江戸絵画の「ファンタスティック」に遊ぶ
若冲展でじっくり見られなかった「乗輿舟」。ちょっとしか開いてなかったけれど、これは特殊な技法。若冲展でももっとじっくり見られたらよかったのになあ。残念。
長沢蘆雪の「朧月図」、幻想的でいい。
この展覧会で新しく知った絵師が東東洋。酒呑童子図屏風はストーリー仕立てになっているのだけど、いろんな鬼が描かれていておもしろい。
司馬江漢の「オランダ馬図」。オランダの馬はこんなに足は短くないと思うのだが・・・
円山応挙の「地獄変相図」。そうか。地獄ではこうやって振り分けられるんだな。
酒井抱一の「地獄図」もよい。
長沢蘆雪の「蓬莱山図」は鶴に仙人が乗ってるのがファンタスティック!

おもしろい企画の展覧会でした。
本日でこの展覧会は終了です。

« 【フランスの風景 樹をめぐる物語展】 | トップページ | 府中:祥龍房 府中店 »

文化・芸術」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 【ファンタスティック 江戸絵画の夢と空想展(後期)】:

« 【フランスの風景 樹をめぐる物語展】 | トップページ | 府中:祥龍房 府中店 »

twitter

google


  • Google

    WWW
    ブログ内

amzon