【横井弘三の世界展】
art-35 【横井弘三の世界展】 練馬区立美術館

土曜日、仕事帰りに寄った展覧会。
横井弘三。はじめて知った画家。
先日、日曜美術館で見てちょっと行きたくなり、ふと行ってみました。
なんでも日本のアンリ・ルソーだそう・・・
第1章 素人画家 横井弘三の誕生
独学で絵画を学んだ横井。二科展に出品し注目を集める。
小笠原に興味を覚え、スケッチ旅行に行った際のペン画の数々。
これを見る限りは、まあちょっと漫画チックではあるけれど、そう違和感はないなという感じ。
第2章 既成画壇への反発と信州への疎開
中央画壇への反発から自由出品のアンデパンダン展などを催す横井。そのやり方は結構過激。
一方でまだ未練はあったのか二科展に出品している。
その当時の画が「耀く夜景」。これはなかなか雰囲気があっていい。版画風。
信州へ疎開してからの画は、田舎の風景が広がるのだが、これ、アンリ・ルソーというよりはグランマ・モーゼス。
第3章 戦後の長野暮らしと各地での逗留生活
終戦後は学校の教員を務めながら絵を描いたという。ということで、学校の絵や子供の絵が並んでいた。これまたグランマ・モーゼス。
なんというか、うまへた絵なんですね。いや、これはこれで味わいがあってよいのである。
気にいったのは「童心風景」。雲が踊り出しそう。
抽象画もあって、これはちょっとパウル・クレー風。
第4章 集大成 絵は我れなり、我れはヱなり
「月夜の踊り」はかなりシュール。これはアンリ・ルソーにむしろ近いかな。
いろいろと試してみた横井が編み出したのが焼絵。電気ごてを使ってまさに焼いて描く絵画。盛り上がって見えたので、陶器かと思った・・・が、これはおもしろい技法ですね。
晩年の自画像はどれも実験的でおもしろい。
そして、ひまわりの絵の数々。ゴッホが好きだったという横井のひまわりも結構強烈だった。
画楽多通信
横井はフリーペーパーを作って友人知人に配ったという。
これ、じっくり読んだらおもしろいのだろうけれど、逐一読むのはパス。おもしろい人だったんですね。
第5章 顕彰会の顕彰 横井弘三とオモチャン会をめぐって
横井の作ったおもちゃが展示されていた。
こういう素朴なおもちゃ、好きだなあ。
かなり風変わりな画家ですが、是非どうぞ。
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