【俺たちの国芳 わたしの国貞展】
art-27 【俺たちの国芳 わたしの国貞展】 Bunkamuraザ・ミュージアム
Bunkamuraで開催されている国芳・国貞展に行って参りました。
先日、練馬区美術館の国芳展に行ってきたところで、もういいかなあとも思ったのだけど、国貞は見たかったし、別の作品もきているだろうということで行ってみた。
行って正解!
ポスターからしてかなりポップな出来ばえなのだけど、展示もポップ!
そして、ボストン美術館の所蔵品、実に保存状態がよくてきれいなのです。
一幕目
髑髏彫物伊達男(スカル&タトゥー クールガイ)
これは例の着物はどくろ、実は猫のかたまりというやつですね。国芳らしい茶目っ気が感じられる作品。
国芳の水滸伝シリーズは有名だが、国貞にも当世好男子傳シリーズなるものがあったんですね。国芳の方がかっこよくて国貞の方が粋。
物怪退治英雄譚(モンスターハンター&ヒーロー)
「相馬の古内裏」はものすごい人だかりでほとんど見えず。まあこれはしょっちゅう見てるからいいか。大きな骸骨がど迫力の作品。
鬼若丸・・・のちの弁慶の絵、好きだなあ。
八犬伝の絵は、国貞の方が好き。
畏怖大海原(ホラー・オブ・ウォーター)
国芳の「讃岐院眷属をして為朝をすくふ図」。
これまたよく見る作品だが、波の表現もダイナミックだし、鰐鮫がまた超ビッグでど迫力。
異世界魑魅魍魎(ゴースト&ファントム)
国芳の「木曾街道六十九次」シリーズ。ぞくっときますね。でもちょっとユーモラス。全部並べてみてみたい。
天下無双武者絵(サムライウォリアー)
保元平治の乱や源平合戦などの合戦物。たくさんの武者たちが描かれているが、意外とリアルで血が飛んでいたり・・・
二幕目
三角関係世話物(トライアングル・オブ・ラブ)
このセクションはやはり国貞!
歌舞伎の演目は全然わからないのだけど、これは知ってる!八百屋のお七。
千両役者揃続絵(カブキスター・コレクション)
これまた国貞の独壇場。
人気役者のブロマイド・・・なのだが、確かにこれならみんながキャーキャー言いながら買いそうだ。
発色もよくて、ホントきれい。
楽屋裏素顔夢想(オフステージ)
引き続いて国貞作品。
役者の舞台裏・・・楽屋裏をのぞいてみたいという人々の欲求にこたえて?作られた作品の数々。ごちゃっとしたおもしろさ。きれいな舞台の裏の喧噪。
痛快機知娯楽絵(ザッツ・エンターテインメント)
こうなるとやはり国芳。
にゃろめ?が描かれているむだ書などなど。
役者絵を禁じられても、こうやって描き続けるという反骨精神がいいですよね。
楽しい。
滑稽面白相(ファニー・ピープル)
引き続き国芳。
練馬ではじめてみた子供の大工の絵がまたあったが、当時の軽業師、早竹虎吉の芸を描いた作品におおっと感心。
サーカスみたい。
今様江戸女子姿(エドガールズ・コレクション)
大好きな国貞の~相シリーズの他、~よしシリーズも。
美人画シリーズだけど茶目っ気があるところがよい。
この分野も国貞の勝ちかと思ったが、国芳もなかなかいいですね。
縞揃女辯慶シリーズは、国貞より色こそ地味だけれど、しゃれっ気は相当きいているし、よく描きこまれている。
~きくシリーズもいい。
二人ともなんでも描きますねぇ。
四季行楽案内図(フォーシーズン・レジャーガイド)
江戸の人たちもいろいろと行楽に出かけたようで・・・
花火、潮干狩り、蛍狩り、雪遊び・・・
どこも人がいっぱい。今も連休中は人がいっぱい(笑)
潮干狩りで、なんでたこ獲ってるの?とか、なんで雪だるまならぬ猫だるま(さすが国芳!)作ってるの?とかツッコミどころはたくさん。
当世艶姿考(アデモード・スタイル)
花魁たち、あでやか!
こういうのもやはり国貞ですね。
ちょっと独特だったのは、この当時使われはじめたというベロ藍を用いた藍染遊女の揃いもの。唇にちょっと赤がさしてあるだけであとは全面藍色で、美しい。
いい作品がそろっています。
是非どうぞ。
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