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2016/05/02

【黄金のアフガニスタン展】

art-24 【黄金のアフガニスタン展】 東京国立博物館表慶館

1605021
カラヴァッジョ展のあと昼食をはさんで行ったのが黄金のアフガニスタン展。国立博物館の表慶館に入るのははじめて。結構古めかしい建物・・・というか趣きのある建物。

アフガニスタンはソ連侵攻後、政情不安定で、博物館の宝が略奪や焼失の危機にさらされ、館員たちが決死の覚悟で隠し、十数年たってまた表舞台に出てきたのである。
そして世界十数カ国の巡回を経て、日本にも上陸。
これは貴重な機会ですね。

第1章 テペ・フロール
まずは紀元前2100年頃の遺跡から。
断片とはいえよく残っていたと。
描かれた動物の絵が妙にマンガチック。

第2章 アイ・ハヌム
アレクサンダー大王によって生まれたギリシャ都市のアイ・ハヌム。
列柱などはまさにギリシャ的なのだけど、アジア的なものも融合している文化。
ヘラクレス像がずんぐりむっくりだったり・・・
「キュベーレ女神円盤」はニケやヘリオスが描かれていると思えば小アジアの神キュベーレが描かれていたり、戦車はペルシャ風だったり。西と東が混じり合うところなのであろう。
日時計も興味深い。

第3章 ティリヤ・テペ
この展覧会のハイライトはここ!
遊牧民の王の墓から見つかった宝飾品の数々、まばゆい。金、金、金である。
埋葬されていたのは5人の女性と1人の男性。
女性は妃たちなのか、侍女も混じっていたのか。
装飾品の豪華さに違いがあるので侍女も含まれていたのかもしれない。
とにかくゴージャスの一言に尽きるのだけど・・・
イルカがイルカに見えないとか、アフロディーテやエロスがやっぱりずんぐりむっくりだとか、なぜか王様がドラゴンの足をつかんでいるとか・・・いろいろとツッコミどころはあるのだけど、金、ラピスラズリ、ガーネット、トルコ石と、目の保養になるものばかり。
幾何学的模様の金細工もおもしろい。
ムフロン羊の金細工、これは精巧で素晴らしい。

第4章 ベグラム
クシャーン朝の夏の都。
インドとの文化の融合である。
ギリシャ・ローマ風の像などもある中で、女神像はくねっとしたインドの神様だったり、かと思えば中国や東南アジア的なものもあったり、なんでもあり状態。カオス。
魚形フラスコが並んでいたが、これ立たないよね?どうやって使うのだろう。
「魚装飾付円形盤」、おもしろい!
揺らすと魚のひれが動くのである。
それは下におもりがついているから。揺らすとこのおもりがひれを揺らすという仕組み。

第5章 アフガニスタン流出文化財
ラストは、平山郁夫が不法に持ち出された文化財を保護することを提唱し、今回の展覧会後、無事返還されることになったものの中からの展示。
平山郁夫の絵も飾られていた。

命がけで守られた貴重なお宝を是非どうぞ。

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