【歌川広重 東海道五十三次と冨士三十六景展(後期)】
art-37 【歌川広重 東海道五十三次と冨士三十六景展(後期)】 太田記念美術館
ポンペイの壁画展を見た後、原宿に移動、太田記念美術館へ。
広重といえば、先月サントリー美術館で見てきたところだが、そのチケットを持っていくと100円引きになりますよ。
東海道五十三次は何度も見ているのでささっと見て終わろうと思っていたのだけど・・・
ついついじっくり見ちゃいますね。
後期展示は袋井から。
自分が関東に住んでいてあまりなじみがないせいか、後半部分より前半部分の作品の方がお気に入りが多いのだけど・・・
それでも気にいった作品がいくつかはある。
袋井とか浜松はユーモラス。
宮の躍動感もいい。
四日市は風の強さの表現がおもしろい。
そして、庄野、亀山はそれぞれ雨、雪の表現。庄野はシリーズの中でも上位にくる作品。
今回、別の摺りとの比較もあっておもしろかった。初摺りがいいかというと、そうでもない。
亀山も別摺りの展示があったけれど、雪は白一色の方がいいんですね。赤が入るのはちょっと・・・
「行書東海道」、「隷書東海道」も展示あり。まあでもやっぱり東海道五十三次でしょう。
肉筆画もあり。
広重の版画というと、ダイナミックな構図や鮮やかな色、というイメージだけど、肉筆画は案外穏やかで意外だった。
冨士三十六景は最晩年の作品。
縦版ということもあるし、構図の取り方が似ているという点もあって、印象派名所江戸百景にかさなる。
このシリーズは北斎の富嶽三十六景に触発されて描いたもの・・・なんだろうけれど、残念ながら北斎の方がだいぶいいですね。
結構平凡・・・というか地味。
それでもいくつか気にいった作品はあった。
「相州江の島入口」鳥居が右に寄りすぎ、そこに富士山をかぶせるという構図のおもしろさ。
「駿河薩夕の海上」ダイナミックな波。北斎っぽいけれど。
そして一番気にいったのが「下総小金原」馬のドアップ。うーん、でもこれ、名所江戸百景の「四ッ谷内藤新宿」の親戚みたいなものか。
やっぱり前期も行くべきだったなあ。
広重ファンの方は是非どうぞ。
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