エミリー・ブライトウェル『家政婦は名探偵』
本日の本
book-14 『家政婦は名探偵』 エミリー・ブライトウェル著 創元推理文庫
STORY:善人だが、刑事としての才能はまったくないウィザースプーン警部補を助け、毒きのこ殺人事件を解決に導くため、家政婦のジェフリーズ夫人をはじめとした使用人探偵団は立ち上がった・・・
☆☆☆ヴィクトリア朝ミステリ第1弾。
といっても作者はアメリカ人らしい。
主人公はウィザースプーン警部補・・・
かと思いきや、この警部補はずっと記録係をやっていて、なぜか捜査担当になってしまった警察官で、推理の才能ゼロ、刑事としてはダメダメ。
そんなご主人を助けるべく、名探偵の家政婦ジェフリーズ夫人を筆頭としてご主人を慕う使用人たちが結集!
エネルギッシュなハウスメイドのベッツィ、頭脳明晰だが自信過剰気味の馭者スミス、一生懸命だが惚れっぽいのがたまにキズの従僕ウィギンズ、台所から一歩も出ないのにロンドン中のゴシップに詳しい料理人のグッジ夫人。1作目でもそれなりに個性は発揮されているけれど、今後さらに活躍するんでしょうね。
しかし、一番大活躍するのは使用人たちを束ねるジェフリーズ夫人。
家政婦は見たではないけれど、集められた情報を分析し、真相にたどりつく名探偵。
それを鈍いご主人にどうわからせるか。
これが実に涙ぐましい努力というか・・・
いやーこんなにあからさまに誘導してるのに、誘導されていることに気づかない警部補(笑)。
いやでも、ホントいい人なんですね、警部補。ラストでもしみじみ感じたし。
あ、ミステリ的には、ほほっとうなるところまではいかないけれど、まあこんなもんかと。コージーですから。
読後感は抜群。次作も読もう。
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