【ルノワール展】
art-42 【ルノワール展】 国立新美術館
ルノワール展に行って参りました。
到着したのは11時過ぎ。入場まで10分待ちだったが、中に入ると人、人、人・・・
さすが人気がありますね。
今回のルノワール展はオルセーとオランジュリーのものなので、何回も見ている作品もあるけれど、やはり楽しみな展覧会だった。
1章:印象派へ向かって
オープニングは2枚。
「猫と少年」は裸の少年が猫を抱いているのだが、艶めかしい。猫はちょっとふてぶてしい。ルノワールと言われなければわからない。
「陽光のなかの裸婦」は第二回印象派展に出展された問題作。肌の色が緑だったり青だったり。それは驚かれたことでしょうね。
2章:「私は人物画家だ」:肖像画の制作
ルノワールは多くの肖像画を描いている。注文制作から近しい人たちまで。
特に注文を受けての肖像画は、オーソドックスな画法で、印象派的な要素はあまりないのだが、「読書する少女」などはやや実験的(印象派的)。
「ジョルジュ・アルトマン夫人」は堂々たる肖像画で、注文主も喜んだのでは・・・ゴージャスな室内の様子も見どころ。
シスレーやモネの肖像画もあった。モネ、ハンサム!
3章:「風景画家の手技(メチエ)
ルノワールは風景画家というイメージはあまりなかったのだが、意外に描いている。
アルジェリアなど外国旅行をして描いたエキゾチックな風景画もあったが、モネなどの印象派画家の風景画と近いものがある。
特に「草原の坂道」などは、ん?モネ?と思ったり。
今まであまり風景画は見てこなかったが、もうちょっと見てみたい。
4章:“現代生活”を描く
まずは「ぶらんこ」。木漏れ日が美しい。
そして、「ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会」。あらためて見て見ると、ずいぶんとたくさんの人たちが描かれていて、みんな楽しそう!これは好きな作品。
この向かい側に展示されているのが、「都会のダンス」と「田舎のダンス」。うーん、やっぱり2枚並べて展示されているのはいいですねぇ。
なんでも、同時に来日したのは45年ぶりとか。
田舎のダンスのモデルはのちの奥さんアリーヌ、都会のダンスのモデルはシュザンヌ・バラドン。野暮ったいのと洒落ているのと。楽しそうなのとツンとすました感じなのと。いい対比である。この2枚のマグネットをお買い上げ。
ルノワールと同時代の画家の絵や、次男ジャン・ルノワールの映画上映などもあり。
5章:「絵の労働者」:ルノワールのデッサン
他の印象派の画家たちは素早くみたものを直接描くことが多かったようだが、ルノワールはデッサンも熱心に行っていたという。
田舎のダンスや大水浴のためのデッサンなどもあった。
6章:子どもたち
ルノワールは自分の子供たちを繰り返し描いているが、どれも愛情に満ちた作品。
しかし、ベルト・モリゾの娘、ジュリー・マネの絵がいいなあ。
ジュリーに抱えられた猫が気持ちよさそうに眠っている。
ルノワールは、ジュリーが16の時に、父母が亡くなったため、後見人になったという。
7章:「花の絵のように美しい」
花だけの絵というイメージもなかったなあ。
花を描くのはモデルを描くより緊張しない、頭が休まるとか・・・
8章:《ピアノを弾く少女たち》の周辺
オルセーの「ピアノを弾く少女たち」。綺麗な絵。
こちらの方がすきなのだけど、オランジュリーの方は、よくよく見ると、壁にドガの踊り子の絵と競馬の絵が描かれていることに注目!今まで気づかなかったなあ。
9章:身近な人たちの絵と肖像画
後年、ルノワールの絵のモデルとなったのが、妻アリーヌの従兄弟ガブリエル。なんと、200枚以上あるとか。
なんとなくアリーヌにも似ているような・・・
このあたりの肖像画は、らしい作品が多い。
10章:裸婦、「芸術に不可欠な形式のひとつ」
晩年の裸婦たちは、あまり好みではないのだけど・・・
最晩年の作品、「浴女」は、この堂々とした女性たちが、なんというかすがすがしいというか、もう突き抜けちゃってるというか・・・
圧倒される。
ルノワールは何度も見てるなあという方も是非どうぞ。
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