エミリー・ブライトウェル『幽霊はお見通し』
本日の本
book-23 『幽霊はお見通し』 エミリー・ブライトウェル著 創元推理文庫
STORY:ウィザースプーン警部補は新年早々憂鬱だった。交霊会から帰宅した裕福な夫人の捜査を引き受けざるをえなかったからだ。家政婦ジェフリーズ夫人他の使用人たちは主人を助けるべく捜査に乗り出すが・・・
☆☆☆家政婦は名探偵シリーズ第3弾。
ヴィクトリア朝のこの時代、心霊主義がはやったそうで、そうしたネタを盛り込んだお話。
交霊会にはじまり、事件の解決の交霊会で。雰囲気はよく出ていたと思うのだけど・・・
いかんせん、犯人がすぐわかってしまうのがねぇ。
しかも冒頭ですぐにわかっちゃうんですね。動機から言ったら絶対この人だもんなと。
ただアリバイがねと思ったら、うーんそういうトリックか・・・
ここも少々苦しいところ。
とはいえ、このシリーズ、結構好きなんですね。
気弱で死体を見ると気分が悪くなり、推理の才能ゼロのご主人ウィザースプーン警部補を助ける使用人軍団。プラス、前作で事件を持ち込んできたクルックシャンク夫人と執事まで参加して、全力捜査。
それぞれの人脈や足を活かしての聞き込み、情報集め。それを家政婦ジェフリーズ夫人が総合して推理、あたかもウィザースプーン警部補が自分で閃いたかのように誘導する。
この面々がわいわいガヤガヤ、これが楽しいミステリ。
次作ももうすぐ出そうだけれど、今度はおおっこの人が犯人!とびっくりするような展開を期待したいですね。
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