【すみだ北斎美術館を支えるコレクター ピーター・モースと楢﨑宗重二大コレクション展】
art-12 【すみだ北斎美術館を支えるコレクター ピーター・モースと楢﨑宗重二大コレクション展】 すみだ北斎美術館
すみだ北斎美術館開館記念展Ⅱに行って参りました。
相変わらず、変な建物・・・
今回は3階から展示スタート。この方が動線としてはいいなあ。最後に常設展示を見ればよいので。
1.モースコレクション
北斎研究家で世界有数の北斎コレクターだったピーター・モース氏は、あの大森貝塚を発見したエドワード・モースの弟の曽孫にあたるとのこと。平成5年に亡くなったあと、遺族がそのコレクションをこの美術館に寄贈したということらしい。
春章の弟子として春朗と名乗っていたことの作品からスタート。この時代の作品は、やはり師匠の作風に似ているんですね。
北斎の母親は忠臣蔵で有名な吉良上野介の家臣小林平八郎の孫娘という説があるが、忠臣蔵の絵もあった。浮絵で、遠近感がよく出ている。
「新板浮絵三囲牛御前両社之図」もまた遠近法が使われた絵。カラフルで楽しい絵。この神社、行ってみたいなあ。
「奥州塩竃松島之略図」は俯瞰図だが、細かいこと!岩の一つ一つに名前が書いてあるのだが、小さくて全部は読めない。ホントはじっくり見たかったところ。
北斎漫画はたいていの展覧会で見るのだが、「風流おどけ百句」も同じような楽しい画集。「をどり独稽古」も楽しい。ついつい自分も踊りたくなる(笑)
「略画早指南」。このとおり描くとワタクシでも描けるのだろうか・・・
有名どころでは「富嶽三十六景」と「諸国名橋奇覧」が1点ずつ。
富嶽・・・は甲州石斑沢だったが、摺りがとってもよい。ブルーが美しく出ている。
北斎の花鳥画「牡丹に胡蝶」も摺りがいいですね。花も蝶も風に吹かれる様子が鮮やかに。
2.楢崎宗重コレクション
美術史家で北斎研究家だった楢崎氏のコレクション。
こちらも北斎が満載!かと思いきや・・・
北斎は数点。
それでも気にいった作品はあり・・・
浦和亭の「野ざらし図」。さらさらっと描かれている野ざらし。でも味がある。
高橋由一の作品もあった。「三宅康直像」。やはりリアル。
長澤蘆雪の「洋風母子犬図」は全然かわいくない(笑)。蘆雪らしいといえばそうなんだけど。
熊谷守一の「猫」もかわいくはない。デザイン的。
森寛斎「耶馬溪図巻」。いや、よく描いたな。できれば岩に名前も書いてほしかったところ。
好きな川瀬巴水の「浅草の雪」も久々に見た。
常設展示は一部をのぞいて撮影可なので、数枚撮ってみました。
次の企画展は何だろう?まだホームページに情報がないのだけれど、多分行きそうな・・・
是非どうぞ。
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