ピエール・ルメートル『その女アレックス』
本日の本
book-4 『その女アレックス』 ピエール・ルメートル著 文春文庫
STORY:男に監禁されたアレックスは、死を目前にしてなんとか脱出しようと試みる。その頃、パリ警視庁の警部カミーユのチームは、救おうとするが・・・
☆☆☆カミーユシリーズ第2弾。
つくづく、『悲しみのイレーヌ』を先に読んでよかった・・・
この本で『悲しみのイレーヌ』のネタバレをバシバシしてるじゃないですか。
『悲しみのイレーヌ』も驚きの仕掛けがあったけれど、こちらも驚きの展開と聞いていたので、どんなものかと・・・
身構えて読んだせいか、それほど驚きはしなかったけれど、1作目とは違った仕掛け。それも1作目は1回だったのが、こちらは何回も物語が変化するのである。
はじめは、誘拐・監禁された女性が助かるかというストーリーが、その女性と、カミーユたちの視点から描かれるが、わりと早い段階で、え?その人物死んじゃうの?と・・・
そして、ストーリーはがらりと変わり、別の話になっていったと思うと、さらにまったく別の様相を見せる。
1作目と同じく、かなりどぎつく、残酷な場面も出てくるので、そういうのが苦手な方にはキツいかなと思うが、後味は1作目よりずっとよかった。こういう結末でよいのかどうかは別として・・・
カミーユのチームの洒落者でハンサムな金持ち刑事ルイは今回も格好良く描かれているが、ドケチのアルマンが・・・こんなにいい奴だったことに驚いた。みなおしたよ、アルマン!
3作目『傷だらけのカミーユ』は、題名からして、なんか辛そうだけど、やっぱり読まざるを得ないでしょうね。
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