「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」
本日の映画
movie-11 「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」 There Will Be Blood 2007年米
DIR:ポール・トーマス・アンダーソン
CAST:ダニエル・デイ=ルイス、ポール・ダノ、ケヴィン・J・オコナー、キアラン・ハインズ
STORY:山師のダニエルは、ポールという青年から故郷に石油が出そうだという情報を得て、採掘に向かう。カリスマ牧師であるポールの双子の兄弟が警戒を強めるが・・・
☆☆☆☆D・デイ=ルイスが2度目のアカデミー賞主演男優賞を受賞。
この人、凄いなあ。
出る映画すべてがアカデミー賞級演技で、なりきりぶりがスゴイのだ。
この映画でも、金を稼ぐという超シンプルな目的のため、手段を選ばず手に入れたいものを手に入れる男を怪演。
ホント、イヤな人物なのだ。
商売上有利だからと、孤児を自分の息子として連れ歩き、その子が事故で耳が聞こえなくなると遠くへ追っ払ってしまう。そして、弟だと称する男をやはり商売に役立てようと連れ歩くものの、嘘だとわかると非情にもポイする。
何の感情もないようだが、怒りは抑えられない。
人に嫌われようが気にせず、金持ちになって人と関わらずに生きていけるようになりたいなどとうそぶく。
一方、ダニエルとの対立を深めていく、カリスマ牧師イーライ(双子をポール/ダノが演じる)がまた、イヤーな人物。
高尚な事をいいながら、結局は欲にまみれた人物で、ダニエルと同じ。
うーん、むしろこのエセ牧師の方が嫌いだなあ。
ダニエルの方がまだ、息子への愛情や仲間への心遣いといったものが見えるけれど、イーライにはまったくそういった感情が見られないから。
D・デイ=ルイスもうまいけれど。ポール・ダノ(基本、変な役やイヤな役が得意なのね)もうまい。この2人の演技合戦がみものでしたね。
ラスト、2人の対決は緊張感マックスで、映画が終わってホッとした。
2時間半以上という長い映画。
まったく退屈することなく見たけれど、後味も決していいわけでなく、見終わってどっと疲れが・・・
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