【ランス美術館展】
art-22 【ランス美術館展】 東郷青児記念損保ジャパン日本興亜美術館
連休スタート!
1つの目の展覧会は、ランス美術館展。
ランスは滞在時間があまりなかったので、この美術館は行っていないし、フジタ礼拝堂も中には入っていないのが心残り・・・
第1章 国王たちの時代
カラヴァジェスキ、フランドル絵画からバロック、ロココまで。
スタートのストンメ「レモンのある静物」はオーソドックスな静物画。ロンブー(と思われる)「コンサート」はカラヴァジェスキ。
ヴィニョン(に基づく)「ダヴィデ」は、当時の服装をした少年でダヴィデっぽくないが誰かモデルがいたのだろうか。
肖像画の中では「ソフィー夫人(またの名を小さな王妃)の肖像」が素敵だった。ロココ様式。ドレスが豪華!
第2章 近代の幕開けを告げる革命の中から
革命により王政が終わりをつげ、絵画は新古典主義、ロマン主義、写実主義へ。
ダヴィッドおよび工房作の「マラーの死」は、ブリュッセル王立美術館にあるものの再制作とのこと。フランス革命で活躍したマラーの暗殺事件は人気のある題材でたくさん絵があるらしい。劇的な作品。
ドラクロワの「ポロニウスの亡骸を前にするハムレット」もまたドラマチックな作品である。
そして、シャセリオーが2枚。シャセリオー展は近日中に行く予定だが、この2枚はシャセリオーと聞いてイメージするような作品。エキゾチックで。
デュビュッフの「ルイ・ポメリー夫人」は美しい女性だが、なんか聞いたことあるなあと思ったら、そうか!シャンパンのポメリー創業者の長男夫人なんですね。
このあたりから好みの作品が続く。
コロー(ラ・ペーニャよりコローの方が好き!)、ミレー、ブーダン。
今回一番気にいったのはブーダンの「ダンケルク周辺の農家の一角」。広がった空が素晴らしい。
第3章 モデルニテをめぐって
引き続き好みの作品がちらほら。
シスレーの「カーディフの停泊地」。明るい風景画。
ピサロは「オペラ座通り、テアトル・フランセ広場」。ピサロは晩年、パリを題材としたシリーズものを制作したらしく、その1枚。遠く向こうにオペラ座が見える。まとめてパリを描いた作品を見てみたいなあ。
アンティミスト、ヴィヤールの「試着」はらしい作品だが、そのお隣にあったジェルヴェックス(知らない画家)の「期待はずれ」がなんだか可笑しい。ものすごく不満げな女性が描かれいて、なんか笑ってしまう。
ゴーギャン「バラと彫像」は色がいいですね。ゴーギャンらしい。描かれた彫像は宿代がわりになったとのこと。
色といえば、大好きなドニ「魅せられた人々」は少々やりすぎ(笑)。こんなオレンジやピンクの人、強烈すぎる。
第4章 フジタ、ランスの特別コレクション
さすがランス!フジタのコレクションが充実している。
近年、アトリエに残されていた2000点以上の作品がランス美術館に寄贈されたという。
やっぱり!好きなのは「猫」ですね。ちょっと怖い顔の猫もいたりするが、中心にいる、牙がちらっと見えてる猫がいいなあ。
好きな作品ではないけれど、「授乳の聖母」と「奇跡の聖母」にはびっくり。聖母?普通の女性のような。こんな聖母像は見たことがない。
「マドンナ」も変わっている。モデルになったのは、映画「黒いオルフェ」の女優さんだとか。周囲の天使もアフリカ系だ。
「十字架降下」、「ヴァイオリンを持つこども」は和と洋の両方の要素を持つ絵。ひろしま美術館に「十字架降下」とともに「受胎告知」と「三王礼拝」があるそうで、すべて見てみたいなあ。
テンペラ画3枚もなかなかよかった。
最後は、平和と聖母礼拝堂内部のフレスコ画とステンドグラスのパネル展示と、これらの作品のための素描。素描でも迫力があるけれど、やはり、礼拝堂自体を見たかったと、つくづく思いました。
フジタのみならず、いろいろな作品が見られますので是非どうぞ。
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