【19世紀パリ時間紀行展】
art-30 【19世紀パリ時間紀行展】 練馬区立美術館
練馬区立美術館で開催中の展覧会へ。
2時間有休をとり、仕事帰りに寄ったのだが、意外に盛りだくさんな内容で、もう1時間休暇を余計にとればよかった・・・
最後は駆け足になっちゃいました。
鹿島茂先生の「失われたパリの復元」という連載をもとにした展覧会である。
冒頭の作品はシャヴァンヌの「聖ジュヌヴィエーヴの幼少期」。
パンテオンの壁画の縮小版だが、これがなぜパリ?と思ったら、この聖人はパリの守護聖人なのだった。シャヴァンヌいいなあ。
続いて、パリの地図の変遷。
これが意外におもしろくて、ついつい見入ってしまう。
とりあえずシテ島を中心に、次第に拡大していくパリ。
当然、昔にはルーヴルはないわけだし、できたあとも民家が公園との間にたくさんあったり。
大改造があったのは、ナポレオン三世の時代。
オスマン男爵が衛生環境を改善し、通りを整備することにより、今のパリが形作られたわけである。
もちろん、その前からの部分も残っているところがあるが、パリは基本的にこの時代のパリというわけ。
貴重な資料として残っているのがポテモンの版画集「いにしえのパリ」。オスマンの大改造の前のパリの姿を版画にしたものだ。
現在を撮した写真と並べてもっとじっくり見たいものだ。
今回の展覧会は版画が圧倒的な数を占めるのだけれど、おもしろいのがドーミエの諷刺版画。ニヤリ、クスリである。
マネの版画もいくつもあった。
マネという油彩のイメージだけれど、版画も多く作っており、わりとオーソドックス。
オスマンの大改造による近代化後、万博が行われることにより国際的な都市へと認知されるようになったパリ。
万博後描かれるようになったのが、エッフェル塔である。
ルソーの絵にもエッフェル塔が!
そして、ワタクシの大好きなアンリ・リヴィエールの「エッフェル塔36景」も。前後期入れ替えで半分しか見られなかったのは残念だけれど(以前全部見たことはあるのだが)、やはりいいですねぇ。富嶽三十六景にインスパイアされて描いたものだが、構図は浮世絵だ。
パリといえばユトリロ、日本人なら佐伯祐三・・・
も並んでいたけれど、シニャックの水彩が淡い感じで素敵だった。
ロートレック、シュレ、ミュシャなど華やかなポスター、19世紀のゴージャスなドレスの展示もあり、充実の展覧会。
明日までですが、是非どうぞ。
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