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2017/07/22

【ジャコメッティ展】

art-33 【ジャコメッティ展】 国立新美術館

1707221
国立新美術館で開催されているジャコメッティ展に行って参りました。
ジャコメッティの彫刻はよく見るけれど、ジャコメッティだけの展覧会は行くのははじめてである。

1.初期・キュビズム・シュルレアリスム
ジャコメッティといえば、細長い彫刻・・・のイメージだけれど、初期の頃はキュビズムやシュルレアリスムの作品を残している。
キュビズム的な彫刻もおもしろかったけれど、一番おもしろかったのは、「女=スプーン」。アフリカのスプーンからインスピレーションを得たとのことだが、遠くからみたら女性と思ったのが、近づくとスプーン!
「キューブ」はん?これキューブかなという形だったけれど、意外と気に行った。
思わず笑ってしまうのは「鼻」。ピノキオのような鼻の人物でとってもユーモラス。

2.小像
シュルレアリスムから離れたジャコメッティは彫像の制作をし始めるが、台座が大きくなっていくのと反比例して像はどんどん小さくなっていく。
なんとマッチ箱に入るサイズのもあって、逆によくこんな小さいのを作ったなあと。

3.女性立像
戦後、高さのある彫刻を作り始めるが、今度は徐々に細長くなっていく。
これが、ジャコメッティといえば、の彫刻である。
なぜ、細長くなるんでしょうねぇ。

4.群像
これまた楽しい。
3人の男から7人、9人まで!
遠くから見ると、木のようだ。

5.書物のための下絵
ジャコメッティはリトグラフも手がけており、その下絵。
線が多いなあ。

6.モデルを前にした制作
弟ディエゴや妻アネットを題材とした作品も多い。
無数の線で描いた鉛筆画の他、塑像も。台座はしっかりしているけれど、顔はやっぱり細いんだなあ。

7.マーグ家との交流
ジャコメッティの作品をはじめて購入したのが、パリの画廊マーグ画廊。
ということで、マーグ夫妻を描いた絵があった。

8.矢内原伊作
日本の哲学者である、矢内原伊作は何度となくジャコメッティのモデルとなっている。
矢内原さんの写真を見たら、なるほど!これはこの人をモデルにしたいと思った気持ちもわかる!矢内原さん、顔が長くてモデルにぴったりだったのでは??
矢内原さんが持ち帰ったという、ペーパーナプキンや新聞への落書きが楽しい。

9.パリの街とアトリエ
アトリエやその周辺を描いた鉛筆画や油彩、リトグラフなど。
ジャコメッティのリトグラフと鉛筆画の区別がつかない!
ジャコメッティといえば彫刻と思っていたけれど、リトグラフやデッサンもいいですね。新しい発見。
アレジア通り、昔、泊まったなあ。

10.犬と猫
この彫刻たち、好き好き!
猫もちゃんと細い。
犬は中国犬というけど、そうなのか?ちょっとみすぼらしい感じの犬だけれど、かわいいなあ。マグネット購入。
9にあったスケッチはこの犬と猫を描いてるんですね。

11.スタンパ
ジャコメッティの故郷スタンパの家や景色のリトグラフ。

12・静物
セザンヌを尊敬していたというジャコメッティのリスペクト作品。
林檎を描いたりとか。

13.ヴェネツィアの女
女性9人の立像。
圧巻!
よくよく見るといろいろ。

14・チェース・マンハッタン銀行のプロジェクト
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ここの部屋のみ撮影OK。
どれも大きな作品だが、一番気にいったのは「歩く男」。ちょっと前のめりに歩く、というか一歩踏み出した像。なんか、せかせかした人に見えますね。

15.ジャコメッティと同時代の詩人たち
16.終わりなきパリ
エッチング、リトグラフ。
「終わりなきパリ」は150点からなるリトグラフ作品集だが、これいいですねぇ。線で表現されるパリの街並み。人物のデッサンとなると、無数の線で表現されるけれど、これはわりとシンプル。全部の作品を見てみたい。

彫刻だけでないジャコメッティの魅力満載。
是非どうぞ。

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