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2017/09/29

カタリーナ・インゲルマン=スンドベリ『犯罪は老人のたしなみ』 

本日の本

犯罪は老人のたしなみ (創元推理文庫)
book-21 『犯罪は老人のたしなみ』 カタリーナ・インゲルマン=スンドベリ著 創元推理文庫

STORY:老人ホームのオーナーが変わった途端、待遇が悪くなったことに不満を持った79歳のメッタと友人たち。これならば刑務所に入った方がまし、と名画を盗み出し身代金を要求しようと計画するが・・・

☆☆☆ユーモアミステリ。

ワタクシ、老人ミステリは結構好きでして・・・
中でもコリン・ホルト・ソーヤーの海の上のカムデン騒動記シリーズは大好きだった。しかし、それも終わってしまい、何か他にないかなあと探していたところ、これは!というのを見つけ、読もう読もうと思っていて1年がたってしまった。

こちらは、スエーデンのミステリ。北欧ミステリ好きとしては読まざるを得ませんね。

老人たちが犯罪に手を染めることになったのはふとしたことから。
ホームのオーナーが変わって、節約モードになり、食事は冷凍食品になり、コーヒーも制限され、自由もなくなり・・・
不満爆発、監督する看護師が外出中、こっそりオフィスに忍び込んで、飲めや歌えや(笑)・・・がうまくいったので、どんどんエスカレート。

刑務所の方がいいに違いない(なんてことはないでしょ!)と思い込み、手っ取り早く刑務所に入る方法として、最終的にお高い名画(モネやルノワール)を盗んで身代金を要求することを思いつく。

この計画があまりにずさん。そして、お年寄りなので、体の自由がきかなかったり、うっかり忘れたりとただでさえ穴だらけの計画が計画通りにいかないという(笑)
それでも、幸運に助けられ、いろいろありながらも、なんだかんだうまくいってしまうおかしみ。
こんなにうまくいくわけないでしょ!とツッコミたくもなりますが(笑)。

ケチな経営者たちをぎゃふんと言わせ、警察の鼻先を通り抜け、めでたしめでたし。
途中、ちょっともたつくところはあるものの、楽しいミステリ。

続編もあるらしいので、是非翻訳してほしいな。

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