【オットー・ネーベル展】
art-46 【オットー・ネーベル展】 Bunkamuraザ・ミュージアム
山種美術館~昼食を経て、渋谷に移動、オットー・ネーベル展を見てきました。
オットー・ネーベル?はじめて聞く名前のように思えるけれど、過去に見たことはあるんですね。ベルンの美術館とか。
プロローグ:オットー・ネーベル―「シュトゥルム」と「バウハウス」時代の芸術家
ベルリン生まれのネーベルはバウハウスでカンディンスキーやクレーと出会い、影響を受けるとともに友情をはぐくむ。奥さんもバウハウスで教鞭をとっていた人のアシスタントだった人なんですね。
バウハウスの校長室が再現されていたが、実際に見るとおもしろいだろうなあ。
家具なども斬新で。
1. 初期作品
まずシャガールの影響を大きく受けていると思われる作品からスタート(シャガールの作品も4点展示)。色使いがまさにシャガールだ。「山村」、「アスコーナ・ロンコ」で一気にネーベルが気に入る。この色いいなあ。
「避難民」。ネーベルはナチスの迫害から逃れてスイスへと移住しているが、その頃描かれたもの。その後も生活はかなり苦しかったとのことだが、この絵自体は決して暗くはない。むしろ希望が感じられる。
2. 建築的景観
ネーベルは若い頃建築家を志していたという。
というところはなんとなくわかる感じで、設計図的な絵もあったり、かなり抽象画に近づいているのもあったり。
3. 大聖堂とカテドラル
おもしろい大聖堂の絵。
こういう切り取り方はあまりしないなあという。デザイン的。
4. イタリアの色彩
ネーベルの一つの転換期が3ヶ月に渡るイタリア旅行だったようだ。
ここから一気に抽象画へとなっていく。
各街を描いた「イタリアのカラーアトラス」。カラフルなたくさんの四角で描かれているのだが、まるでカラー見本のよう。
いや、でもこれ好きだな~
なんか、ああこの街ねというのがわかるのである。
5. 千の眺めの町 ムサルターヤ
まさに中近東的な風景なのだけど、カラーアトラスの延長のような、でももうちょっと形があるような・・・
6. 「音楽的」作品
こうなると、カンディンスキー的ですね。
音符や記号的な図柄が描かれているのもあるけれど、なんか音楽が聞こえてきそうな、はずむような・・・
楽しい作品群。
7.抽象/非対象
こちらもカンディンスキーに近いものはあるけれど、次第にカンディンスキーから離れていっている。
題名を見てああそうねと思えるものもあるけれど、首をひねるものもあったり。
8.ルーン文字の言葉と絵画
ルーン文字(古いゲルマン文字)に興味をもったネーベルはこの文字を取り入れたたくさんの絵を描いている。
これはクレーっぽいですね~
クレーの作品もあわせて展示があったけれど、ネーベルの方が明るい色彩ですかね。
なんか楽しい。
9.近東シリーズ
2,5につながる作品群。
10.演劇と仮面
生活のために、ネーベルは俳優として働いていたこともあったとか。
11.リノカットとコラージュ-ネーベルの技法の多様性
リノカットは初期の頃にも見られるが、後期にはコラージュ作品も。
正直、コラージュは今ひとつだったような・・・
知られざる画家、オットー・ネーベル。
とても気に入りました。
是非どうぞ。
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