キャンディス・フォックス『楽園』
本日の本
book-3 『楽園』 キャンディス・フォックス著 創元推理文庫
STORY:連続女性失踪事件の捜査のため、おとり捜査官としてあるコミュニティに潜入した刑事エデン。一方相棒のフランクはエデンの養父からの頼まれごとで過去の事件を探り出そうとする。
☆☆☆シドニー州都警察殺人捜査課シリーズ2作目。
なかなかに変化球のミステリシリーズ。
1作目が結構強烈だったのだが、2冊目ともなると慣れたかな。
でも、やっぱりダークな持ち味は存在で、ワタクシ的にはこちらの方が好み。
今回は、エデンの潜入捜査のパートと、フランクはエデンの養父ハデスのために探偵のまねごとするパートに分かれる。
どちらも1冊にしていいボリュームで、だからこの厚さになったんでしょうね。
ワタクシ、過去の事件を掘り起こすタイプのミステリが好きなのだけれど、できれば現在の事件と過去の事件がリンクしてくれたらもっとよかったなあ。最後まで期待したのだけど、交わることはなくて・・・
前作でフランクのことはあまり好きになれず、エデンとハデスも強烈キャラだけれど、そう好きにはなれずじまいだったが、2作目ともなると慣れて、特にハデスの生い立ちを知ると、ちょっぴり好きになりましたね。
エデンのパートもフランクとハデスのパートも、結末は結構意外でミステリとしては前作よりいい出来。
気になるキャラクターも登場で次作(3部作で一応終結らしい)が待ち遠しいなあ。
次作はエデンの秘密が明らかになるのだろうか・・・
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