レイチェル・ウェルズ『通い猫アルフィーの奇跡』
本日の本
book-5 『通い猫アルフィーの奇跡』 レイチェル・ウェルズ著 ハーパーBOOKS
STORY:飼い主が亡くなり、住むところを失ったアルフィーはさまよい、ある住宅地へとたどり着く。通い猫になることを決心したアルフィーだったが、通い先の人たちはみな問題を抱えており・・・
☆☆☆☆シリーズ第1弾。
犬の次は猫・・・
というわけでもないのだけれど、猫の小説・・・特にミステリーは今までいろいろと読んでいて(シャム猫ココシリーズとか、黒猫ハムレットシリーズとか)、これはミステリーではないけれど、絶対おもしろい!と思い読んでみた。
思った通りおもしろかったし、いいお話だった。
アルフィーは飼い主の老婦人が亡くなったことで保護施設に送られそうになるのをすんでのところで脱出、野良猫となる。
しかし、満足に食べられず、飼い猫だったために猫同士の闘いに負けることも多く、ボロボロの状態に。
ようやくある住宅地にたどり着いたアルフィーは、ある女性の家に住むことにしたものの、飼い主が一人だとまとひとりぼっちになるかも・・・
と、複数の家を持つ通い猫になることを決意。
ところが、行く先の家の人たちはみな問題を抱えていた。
夫の浮気で離婚し、あまり食事もせず飲んでばかりの女性。
リストラされ、怒りっぽくなっている男性。
育児ノイローゼの女性。
ポーランドからの移民で寂しい思いをしている家族。
アルフィーは皆を幸せにしようと、大奮闘。
ちょっとお節介じゃない?厚かましいんじゃない?とも思える行動もあるけれど、やがてアルフィーの思惑通り物事は進み、皆に幸せをもたらす・・・
このくだりが、アルフィーの・・・猫目線で書かれていて、ニヤニヤクスクスする場面もあり、なんかほっこりする。
そして、いつしかアルフィーを応援していることに気づく。
ラストはいろいろあっての大団円。ちょっぴり涙・・・
続編も是非読もう!
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