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2018/05/08

【ルドン-秘密の花園展】

art-15 【ルドン-秘密の花園展】 三菱一号館美術館

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国立近代美術館から移動、昼食をはさんで向かったのは三菱一号館美術館。
三菱一号館ではよくルドンを見るけれど、今回は特別。
グラン・ブーケはこの美術館所蔵だけれど、その兄弟たち・・・ドムシー男爵の食堂壁画がすべて揃うのです!

1 コローの教え、ブレスダンの指導
ルドンは若い頃は黒、その後彩色というイメージだが、黒の時代でもカラーの絵は描いている。このちっちゃな風景画が意外といいんですね。生前、発表することがなかったらしい。
体が弱かったルドンが親戚に預けられていたというペイルルバードを描いた「ペイルルバードのポプラ」が一番気に入った。
ブレスダンの影響が感じられるエッチング「スペインにて」もいい。

2 人間と樹木
シェイクスピアのテンペストに出てくる怪物、キャリバンを描いた2枚が不気味なようなかわいいような・・・
不気味というかなんか不安になるのが、何度か見ているゴヤ頌。
「エジプトへの逃避」や「ヤコブと天使」などはなんとなくモロー的である。

3 植物学者 アルマン・クラヴォー
植物学者のクラヴォーの影響で植物のみならず、文学、仏教などに感心を持つようになったというルドン。
確かにゴヤ頌のあの人間の顔は、植物的。
「若き日の仏陀」は安らぎが感じられる絵。
版画集「夢想」は自殺してしまったクラヴォーに捧げた作品集だ。

4 ドムシー男爵の食堂装飾
今回のハイライト!オルセーから15点の装飾画が来日。
欲をいえば、すべての同じ部屋に展示してほしかったのと、グラン・ブーケもいつもの部屋から持ってきてほしかったところだが・・・
黄色をベースとした淡い感じの画が並んで、いい雰囲気。素敵な食堂だっただろうなあ。
こうして見ると、カラフルなグラン・ブーケは1枚だけすごく目立っていたのではないだろうか。
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5 「黒」に棲まう動植物
このあたりの作品は何度か見ているものが多いのだが、不気味なような神秘的なような・・・
体調がよくない時にはあまり見たくないような・・・

6 蝶の夢、草花の無意識、水の眠り
途端に華やかな絵になる。
蝶や蛾に花。花も蝶に見えたりする。
「眼を閉じて」はお気に入りの作品の一つ。「若き日の仏陀」にも共通する穏やかな空気が感じられる。
「オルフェウスの死」はまたまたモロー的だなと感じた。


7 再現と想起という二つの岸の合流にやってきた花ばな
ルドンにしては写実的に描いた作品もあったのが、やはりルドはもやもやっとした感じがいいんじゃないかなあ。
ルドンはたくさんの花瓶を持っていたとのことだが、日本的な絵が描かれた花瓶がおもしろい。

8:装飾プロジェクト
「オリヴィエ・サンセールの屏風」がなかなかよい。

ドムシー男爵の城館の食堂壁画を是非どうぞ。

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