【巨匠たちのクレパス画展】
art-20 【巨匠たちのクレパス画展】 東郷青児記念損保ジャパン日本興亜美術館
クレパス・・・子どもの頃持ってましたね。どこへやっちゃったかなあ。
クレパスというのはクレヨンとパステルの良さを兼ね備えた画材として日本で発明されたもので、サクラクレパスの登録商標だそうだ。
今回の展覧会は、サクラアートミュージアムからの作品約150点で構成される展覧会。
正直、こんなに多くの画家がクレパス画を描いていたとは驚きだった。
そして、多くの表現方法があり(塗重ねたり、混ぜたり、ひっかいたりなど)、使い方次第では、クレヨンのように見えたり、パステル画にも見えたり、油絵のようにも描かれる。おもしろい画材なのである。
まずはクレパスの開発に関わった山本鼎の作品から。
「西瓜」、「江の浦風景」の2点だが、これがいいんですね。一気にクレパスの世界に引き込まれる。さすが、クレパスのことをよくわかっている画家だけのことはある。
そして、熊谷守一は、赤い輪郭線でこの人とすぐわかる。これはクレヨン的。
梅原龍三郎も、もろこの人らしい絵なのだけど・・・ちょっと微妙かなあ。油絵の代わりにはならなかったようだ。
肖像画では、中村研一もよかったが、小磯良平の「婦人像」がキレイ。寺内萬治郎はかなりリアルな絵で、クレパスでもこんなに描けるものなんだと感心。
三岸節子の花の絵は、油絵の作品となんらかわらず。非常に油絵的。
岡本太郎は、クレパスでも岡本ワールドを描いている。遠くからでも、あ!と思う(笑)。
山下清もあった。これはクレヨン的。
現代の作品では、鴻池朋子の作品がツボ。これいいなあ。足がなぜ5本あるのか・・・
今まで知らなかった画家では、佐伯米子。佐伯祐三の奥さんも画家だったんですね。作品はユトリロ的な風景画だった。
今回一番気に入ったのは田伏勉。「イギリスの庭園」、「川辺」の風景画2枚だが、なんて細かいんでしょう!ここまで細かく描けるとは驚きだ。
おもしろい展覧会でした。是非どうぞ。
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