アン・クリーヴス『空の幻像』
本日の本
book-16 『空の幻像』 アン・クリーヴス著 創元推理文庫
STORY:白い服の女の子を見たと話したあと、行方不明になったテレビ制作者の女性が死体で見つかった。彼女は友人の結婚式でシェットランドを訪れていたのだった。事件と少女は関係があるのか・・・
☆☆☆ペレス警部シリーズ6作目。
正確にはシェットランド4部作が衝撃的に終わり、その後新生シリーズとしての2作目である。
もちろん、5作目から読んでも差し支えないし、なんとなれば6作目から読んでもわかるとは思うが、やはり1作目から読むべきでしょうね。ペレス警部の心の動きは、1作目から読んでいないとわかりづらいからだ。
5作目ではまったく立ち直れていなかったペレス警部だが、この作品では少し・・・ほんの少しだが、立ち直りかけていた。
頼りない部下のサンディも少しずつ成長、頼もしくなりつつあるし、女性警部のウィローのキャラがなかなかよい。
さすが、作者が人物描写がうまいんですね。
現実的なストーリーと、交錯するように語られる悲しい幽霊のお話。
どうからんでくるのかと思いつつ読み進めると・・・
なるほど・・・
あれやこれやの話がからんでどうなるかと思ったら、割とシンプルだったような。
いやでも、少しずつ真相にたどり着く感じは悪くない。幽霊の話とのからみもいいし。
次作でペレスがさらに立ち直りを見せるのか・・・
楽しみに待ちたい。これまた4部作になるのかな?
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