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2018/10/12

【狩野芳崖と四天王展】

art-28 【狩野芳崖と四天王展】 泉屋博古館分館

1810121
久々に泉屋博古館分館に行って参りました。
開催されていたのは、狩野芳崖と四天王展。
狩野芳崖の弟子4人の画家のことは今までまったく知らず・・・
芳崖四天王と呼ばれたものの、師亡きあとは次第に表舞台から姿を消した・・・ということらしい。

第1章 狩野芳崖と狩野派の画家たち
展覧会は芳崖の「壽老人」からスタート。力強いタッチの絵だ。
「獅子図」は、実際に芳崖はライオンを見たそうなのだが、ちょっと不思議な獅子に?
「伏龍羅漢図」の龍はなんだかかわいらしい。老人もユーモラス。
橋本雅邦も何点か。
雅邦の「獅子図」の方がリアルですね。
雅邦の風景画は結構好きなのだけど、「西行法師頭」いいですね。もやがかかった様子、遠近感など日本画と西洋画がうまく融合している感じ。
木村立獄はやはり山水楼閣図だろうか。

第2章 芳崖四天王
そして、芳崖四天王。
まずは、岡倉秋水。岡倉天心の甥だそうだ。
なんとなく、芳崖の悲母観音に通ずるような?
なんといっても、「不動明王」がツボ。漫画チックで色鮮やかな不動明王。
「龍頭観音図、雨神之図、風神之図」もなんか楽しい風神雨神に。
2人目は岡不崩。のちに、本草学を研究したとあって、草花の絵がすばらしい。
「群蝶図」、「秋芳」。細かいですねぇ。師とは違う方向に進んだ人だ。
3人目は高屋肖哲。自らを仏画師と称し、市井の画家として生きた人。
浅草寺にあるという「武帝達磨謁見図」がなかなかよいが、「千児観音図下絵」、怖いよ~
1000人(もいるかな?)の子供の頭がずらーっと・・・
記録魔だったのか、『雑事抄録』という日記?が興味深い。
4人目は本多天城。
風景画を得意とした人だったようだ。
結構力強いタッチで描いているが、西洋画の要素が若干入っている感じ。

第3章 芳崖四天王の同窓生たち
朦朧体四天王の作品など。よく知られた画家たちの作品。
大好きな菱田春草が4点。
「四季山水」(初見)などはそれほどでもないけれど、「海浜朝暘」は朦朧体ですね~太陽が描かれていなければ、海の日の出とはわからない。もやもや度の高い作品。
横山大観の「杜鵑(ほととぎす)」 も、相当もやもやしている。
西郷孤月の「深山の夕」は、手前はくっきり描かれているのだが、奥は朦朧体で描かれていて、不思議な雰囲気の絵になっている。

忘れられていた芳崖四天王の絵を是非どうぞ。

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