【大江戸グルメと北斎展】
art-5 【大江戸グルメと北斎展】 すみだ北斎美術館
トーハクでもらったカレンダーが北斎の画だったので、突如思い立って久々にすみだ北斎美術館へ。
建物はやっぱり、シュール(笑)
今回の展覧会は「食」がテーマ。昼食前に行ったので、おなかがぐーぐー鳴って困りました(笑)
1章 江戸グルメ繁盛の背景
農業
「行楽図」は行楽に出かける人の向こうに田畑が。
北斎漫画では、稲刈り~脱穀の場面が描かれている。
漁業
江戸時代は肉食はされず、野菜と魚が主な食材だったと言う。
千絵の海シリーズは、確かに漁業の様子が描かれてますね。
「宮戸川長縄」。宮戸川は墨田川のことで、昔は白魚や手長えびが捕れたとか!
「春興五十三駄之内 蒲原」。蒲原、懐かしい。広重の五十三次とはずいぶんおもむきが違いますね。
調味料の生産
砂糖やお酒はまあそうねと思ったが、蜂蜜も江戸時代にあったんですねぇ。
「山海名産図会」の熊野蜂蜜。
2章 江戸の食材
魚
肉筆画の「魚介図」。なかなかよい。前期の「鮟鱇図」も見てみたかったが・・・
野菜、果物
魚屋北溪の「キセルと蜜柑」。なんかおもしろい取り合わせ。この絵師は知らなかったが、北斎の弟子で、魚やさんだったのでこう呼ばれたらしい。
食材の流通
「東海道五十三次 日本橋」。広重のも同じような場面が描かれていたっけ。
斎藤月岑ほか著 長谷川雪旦画「江戸名所図会」-日本橋魚市にもあるように、魚市場として日本橋は栄えたんですね。
3章 江戸の料理帖
料理人たち
「北斎漫画 九編 士卒英気養図」。武士の料理光景なんだけれど、お相撲さんに見える(笑)。服を着て料理してもいいんじゃないか・・・
「絵本庭訓往来 初編」。昔は、座って食材を切っていたんですね。立って切った方が切りやすいような・・・
レシピ本
江戸時代のレシピ本と、レシピ本に基づいて作ったお料理のレプリカの展示。この展示はおもしろい!
以前も見たことがある醒狂道人何必醇著「豆腐百珍」。百通りもの豆腐料理が載っている。料理レプリカにあった鶏卵様は、豆腐をすりつぶし、中に人参を入れて卵に見立てたものできれい。味はどうなんだろう・・・
この豆腐料理本がはやったので、いろいろな料理本が出たそうで、卵と大根の料理本の展示もあった。できそうなのもあり・・・結構めんどくさそうなものもあり・・・意外と葛を使うんだな。
4章 江戸の人気料理
江戸のいちおしグルメ
三代豊国「子福長者」。五代目海老蔵(子供がたくさんいた)のお宅での書画会。華やか。
菊川英山「花あやめ五人揃」。これいいなあ。刺身の他に、鉢に入ってるものはなんだろう?
広重「名所江戸百景 びくにはし雪中」。山くじら=猪、十三里=焼き芋。今年にぴったり!ワタクシにとってのポイントは描かれている犬なのだけど。
「絵本庭訓往来」のそうめんなんだが、長すぎないか???
季節のグルメ
「正月料理の器」。お正月にぴったり。器がおめでたい感じ。黒豆と田作り?が描かれている。
三代豊国「夜商内六夏撰 水売り」。水には砂糖を入れたり、白玉を浮かせたりして売ったとか。白玉いいな。この6枚揃全部見てみたい。
江戸のスイーツ
「東海道五十三次 日坂」、「春興五十三駄之内 白須賀」。わらび餅に柏餅。東海道は確かに甘い物の名物が多いですね。
それにしても、北斎って何種類もの東海道五十三次を描いているんですね。前にここで展覧会をやっていたようだけど、全部見たいなあ。
江戸の高級料亭グルメ巡り
歌川広重、三代歌川豊国の「東都高名会席尽」シリーズ。
風景を広重が、人物を三代豊国が描いているのだが、なかなか洒落っ気の効いた作品。うーん、前期も見てみたかった。
常設展示でのお気に入りはこれ。
楽しい展覧会でした。
是非どうぞ!
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