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2019/01/08

【ムンク展】

art-3 【ムンク展】 東京都美術館

1901081
トーハクを見終えて昼食をとった後、都美術館へ。
ムンク展である。
非常に混んでいると聞いていたので覚悟して!
まずはチケットを買うのに10分くらい。
入場待ちが20分ほど。会場内も混み混みでした・・・

1 ムンクとは誰か
まずはムンクの自画像から。
ムンク、こんなにもたくさん自画像を描いていたんですね(このコーナーだけでなく、後のコーナーにも何点もあり)。
若い頃から晩年まで、とても神経質そうな自画像だらけなのだが、「地獄の自画像」、ヤバイでしょ(笑)。裸だし、後ろの黒い影はいったい?アル中の頃の作品なので、何かが見えていたのか・・・
そして、ムンク、ずいぶんと自撮り写真をとってるんですね。その頃は自撮り棒はなかっただろうけど。

2 家族ー死と喪失
ムンクは5歳で母を亡くし、14歳で姉を亡くしと子供の頃に家族の死を経験したこともあって、死をテーマにした作品を多く描いている。
「死と春」まるで眠っているかのような女性。これは決して暗い作品ではないが。
「病める子」のシリーズは姉の死を描いた作品のようだが、暗い。悲しい。
「ブローチ、エヴァ・ムドッチ」は「マドンナ」に似てる気も。

3 夏の夜ー孤独と憂鬱
ムンクは漁村に小屋を借りて夏を過ごしたそうで、その風景をたくさん描いている。
「メランコリー」これはお気に入り。
「夏の夜、人魚」人魚がびっくり顔で不思議な雰囲気。月はムンクお得意のインフォメーションマークみたいな形(ムンクが月を描くとこうなる。「神秘の浜辺」などは月が目立つ)。
「浜辺にいる二人の女」は題名を見ないと女と死に神かと思う。
「星空の下で」も死に神かと思う。なんか不安になる絵だ。
「赤と白」は赤いドレスの女性、白いドレスの女性、そして、木々の緑に水の青とはっきり色がわかれる。成熟と無垢・純粋の対比的なものを描いたということらしい。

4 魂の叫びー不安と絶望
さていよいよ「叫び」!
さすが、この部屋は大混雑だった。
ワタクシはオスロ国立美術館で「叫び」を見ているのだが(これが一番有名かな?)、全部で叫びは4作品+版画があって、今回来日したのはムンク美術館のもの。オスロ国立美術館の作品も盗難にあっているが、こちらも盗難にあっている。
前見たのより色は濃いめ、うねりも多めかな。顔は骸骨のよう。
「叫び」が見られて大満足なのだけど、今回一番気に入った作品がお隣に。「絶望」である。
「叫び」の前段階なのか、その後なのか・・・「叫び」より落ち着いた表情だ。
マグネット購入。

5 接吻、吸血鬼、マドンナ
ムンクが繰り返したモチーフが並ぶ。
「マドンナ」。これは苦手な作品。有名なんだけど・・・
「接吻」。いろいろなバリエーションがあるけれど、男女がどんどん溶けていく・・・情熱を描いたと見るべきなんだろうか?
「吸血鬼」も二人が溶けているというか固まっているというか。怖い絵ではない。

6 男と女ー愛、嫉妬、別れ
「生命のダンス」は好きな作品。青春~情熱~老いへと。人の一生か。インフォメーションマークの月が印象的。
「嫉妬」。緑の部屋のシリーズ(売春宿を描く)の一つ。手前に描かれた男性の嫉妬の表情がスゴい。ムンク自身なんだろうか。
「マラーの死」。この題材の絵というとダヴィッドのものが有名だが、ムンクのは生々しい。自身が女性との別れ話から銃が暴発、指を一本失った経験を描いているのではないかとのことで・・・

7 肖像画
「フリーリヒ・ニーチェ」。気むずかしそう。
「ダニエル・ヤコブソン」(ムンクを治療した医者)。偉そう(笑)
ここにも自画像が。「赤い背景の自画像」。このムンクは落ち着いた感じに見える。

8 躍動する風景
風景画がなかなかよかった。
「黄色い丸太」。迫力がある。完成かどうかわからない感じのムラがあるけれど。
「疾駆する馬」。目の前にどーんと馬が。ちょっと太すぎる?
「太陽」。まぶしい。やはり月の表現の方が好きだなあ。

9 画家の晩年
「浜辺にいる二人の女」。若い頃の作品と同じようなモチーフで、どうしても一人が死に神に見えてしまう。
「星月夜」。ゴッホ的。
「犬の顔」。遠くからみたらサングラスをかけた人の顔に見えた・・・
最後に3枚の自画像。ホントにたくさん描いてたんですね。「皿にのった鱈の頭と自画像」が一番好きかも。

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非常に充実した内容です。
是非どうぞ。

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