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2019/02/27

【江戸の園芸熱展】

art-11 【江戸の園芸熱展】 たばこと塩の博物館

1902271
この博物館は、渋谷にあった時に行ったことはあるのだけれど、移転してからは家からは遠いこともあって行ったことがなく・・・
今回、外濠を歩いて終点が柳橋だったので、そこから足をのばして(地下鉄で3駅)行ってみることにした。

建物がまず立派、中はキレイ!
特別展は2階の特別展示室にて。長いエレベーターで上がっていく(天井が高いのだ)。

この日(2月19日)からちょうど後期展示がはじまったところだった。

江戸の人々は、草花を愛で、植木鉢が普及してからもっと身近に園芸を楽しむようになったという。

浮世絵で園芸が描かれているの?
と思ったが、美人画、風景画、武者絵、役者絵の背景や、着物の柄など、よく見れば花や草木が描かれているものなんですね。
新しい視点!

歌川国房「植木売りと役者」。江戸時代には植木売りという商売があったんですね。天秤担いで植木鉢を売りにくるという。
植木やさんの庭の風景は今とあまり変わりないが、今は売りにはこないですから。

美人画に園芸。そう言われてみると描かれているのだが、今までそういう視点で見たことがないので新鮮。
鳥居清長がいいなあ。

国芳のめでたいづゑシリーズからは「まけてもらいたい」。小さな鉢植えを持っている。
国芳の団扇絵もいいなあ。

大好きな広重もあった。
「浄瑠璃町繁花の図」は浄瑠璃の登場人物を物売りに見立てていておもしろい。

おもしろいと言えば、おもちゃ絵。
図案集みたいに、細々と描かれていて、こういうものは手元に置いてじっくりと見たいものだ。

題材として多く描かれているのは、桜、梅、菊・・・
今も好まれている花だが、秋の七草や福寿草なんかはしぶい。
変わったところでは、トウモロコシ!レンゲに見えるもの、鶏に見えるもの。

役者絵は、歌舞伎は見ないし、役者がわからないので、あまり得意ではないのだけれど、見立て絵はちょっと楽しい。
よくよく見ると、着物も植物だったりする。

なかなかに充実していた展覧会。
いいコレクションですね。

是非どうぞ。

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コメント

石川英輔著『大江戸リサイクル事情』によれば、植木売りだけでなく、ありとあらゆるものを売り歩く人、いろいろ修理するのや包丁研ぎといった類のも殆ど向こうからやってくるから、長屋のおかみさんたちは店というものもないので、居ながらにして買ったり、修理してもらっていたようです。
三越の下あたりにある絵もそうだけど、通りにたくさん人が歩いているのはそういうことでもあったかと。

なるほど、江戸時代、買いにいくのではなく、売りにきたんですね。
そう言われてみると、植木屋さんだけでなく、魚、野菜、豆腐、水売り、食べ物じゃないところでは金魚とか風鈴売りが、浮世絵に描かれていたりしますね。

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