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2019/02/04

【小原古邨展】

art-8 【小原古邨展】 太田記念美術館

1902041
小原古邨という絵師の名前は昨年秋まで知らなかった。
日曜美術館で茅ヶ崎市美術館で開催中の展覧会の紹介を見て、ビビッときて行きたいと思ったものの、結局行けず・・・
今回、太田記念美術館で開催されると聞いて行くことにした(茅ヶ崎のが巡回してきたわけではありません)。

海外では有名で人気の絵師だそうだが、日本ではあまり知られていなかった小原古邨。まるで水彩画のような木版画、とてもきれいでした。

花鳥画の版画なのだが、題材として多く描かれていたのが、まずは雀。
「蓮に雀」は、雀が蓮の茎にちょんと乗ったせいで、蓮の上にたまっていた水が下にこぼれる様子が描かれる。一瞬の切り取り方がうまい。
その他、集団で描かれている雀たち、チュンチュンと鳴く様子がかわいらしい。

古邨はまた烏も好きなのだろうか。描いているのはハシボソガラスとのことで、わりとスリムな烏が多く・・・くちばしは確かにほそいけれど、ちょっと長いかも?でも目がかわいらしくて、烏も案外かわいいかもと思ったり・・・
桜に烏はいい組み合わせ(色的に)と思ったが、夜の烏もなかなかだ。

月夜といえば、やはり木菟!月が下の方に描かれていて、こんな月あるかな?と思ったが、そういえば日曜美術館で、水に映った月ではないかと言っていた。なるほど。木菟のくりっとした目がいいなあ。
そうそう、月夜には虎も似合いますね。

雨には鷺。五位鷺もいいですね。
後年の作品で、非常にデザイン的な鷺もあった。
雨の表現がいろいろで・・・広重のように、ダブルの雨もあったり、ごくごくほそい線で表現されたり。柔らかな雨の表現がきれい。

ひよこもかわいいのだけれど、鵞鳥がお気に入り!

鳥以外では・・・
まず、チラシになっている、「踊る狐」。楽しいな、この絵。
「猪」はちょっとデフォルメされている気はするが、猛々しい感じ。
「鹿」はシルエットで美しい。
猿は何枚かあったけれど、「桜吹雪に子猿」が好き。毛並みが柔らかそう。

風景画もわずかながらあり。
小林清親風かな。

晩年はカラーがビビッドに。好みとしては初期の頃の淡い感じの画だが、「金魚鉢に猫」は、目つき鋭く金魚を狙う猫がリアルでよろしい。

前後期全点入れ替えということで、後期も行かねば!
是非どうぞ。

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