【ギュスターヴ・モロー展】
art-24 【ギュスターヴ・モロー展】 パナソニック汐留美術館

土曜出勤の日。
昼食後に向かったのは汐留。
なぜか名称が変わったパナソニック汐留美術館へ。
待望のモロー展である。
だいぶ前にやったBunkamuraザ・ミュージアムでの展覧会ももちろん行っているが、今回はすべてパリのモロー美術館からきているということで楽しみにしていた。
パリのモロー美術館はパリの美術館の中でもお気に入りの美術館の一つで、ここはまた行きたいなあと思っているのだ。前に行った時は素描などあまり見られなかったので・・・
第1章 モローが愛した女たち
モローにとって大切な女性2人に関する展示。
一人目は母親のポーリーヌ。もう一人は長年の恋人(結婚はしなかった)アレクサンドリーヌ。
モローというと妖しい女性のイメージだけれど、この2人の肖像がに関して言えばそういう要素なし。やさしい顔に描かれている。
自画像もあったが、ちょっと神経質そうな感じ。
インクで描いた「雲の上を歩く翼のあるアレクサンドリーヌ・デュルーとギュスターヴ・モロー」はちょっと戯画っぽく、かわいらしい感じ。モローって偏屈な人だと思っていたけれど、別の面を見た気がした。
第2章 《出現》とサロメ
今回の目玉サロメである。
「出現」がもっとも有名だと思うが、他にもいろいろとバリエーションがあるんですね。
「洗礼者聖ヨハネの斬首」1枚目はまさに首が切られようとしているところ。
2枚目はすでに切られてヨハネの首はなく・・・後ろでサロメがお盆に首をのせて(はっきりとは見えないがおそらく)去って行くところ。2枚目の方が恐ろしい・・・
そして「出現」!サロメがヨハネに対してこちらにくるなと言っているのか?幻影なのか?なんとも不思議な絵である。よくよく見ると背景に装飾がほどこされているが、これは後年書き足したものだそうだ。
その他にもサロメが並んでおり、ずいぶん描いてたんですねぇ。
第3章 運命の女たち
サロメ意外のファムファタール。
まずはヘレネ。「トロイアの城壁に立つヘレネ」。ヘレネの下に、折り重なるように死んでいる兵士たち。怖い。
メッサリーナは今まで知らなかったが、これは悪そうな女性だな~(笑)
謎かけのスフィンクスはあまり怖くはない。
「死せるオルフェウス」。八つ裂き!首ないし、これはぞっとする。
「セイレーン」は普通に人魚の絵かと思いきや・・・・足は蛇?男が死んでいるし・・・
逆に笑ってしまったのは「エウロペの誘拐」。牡牛に化けたゼウス・・・のはずだが、顔だけゼウス!こんなに描かれた絵って他にある??
第4章 《一角獣》と純潔の乙女
「一角獣」。といえば、クリュニーのタピスリーがゴージャスだけれど、それを参照して描いたのがこの作品。
この絵に関して言えば、妖しさはあまりなく・・・優しい雰囲気の絵である。
やっぱりモローいいなあ。パリに行ったらまたモロー美術館に行こう!
是非どうぞ。


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