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2019/05/11

【シャルル=フランソワ・ドービニー展】

art-19 【シャルル=フランソワ・ドービニー展】 東郷青児記念損保ジャパン日本興亜美術館

 1905111

キスリング展を見て、昼食後新宿に移動、ドービニー展へ。

前日、【印象派への旅 海運王の夢 バレル・コレクション展】でドービニーを見たからというわけではないのだけど・・・

ドービニー、ちょくちょく見ているけれど、ドービニーの展覧会ははじめて。
実際、今回の展覧会が国内初の個展とのこと。
 
序章:同時代の仲間たち
まずは、バルビゾン派を中心とした同時代の画家の作品から。
これは絶対くると思った!コロー。コローの4点の中では、「地中海沿岸の思い出」が一番好み。明るい日差しが美しい。
ラ・ペーニャもいい。バルビゾン派の中では絵が鮮やかな方ではないかと思う。

第1章:バルビゾンの画家たちの間で(1830〜1850)
ドービニーもはじめから風景を描いていたわけではなく、宗教や神話を題材とした絵も描いている。
その一つ、「聖ヒエロニムス」。これでも、風景画といっても差し支えない気もする。景色の中にヒエロニムスが小さく描かれているので・・・
この章で一番気に入ったのは「洗濯する女性のいる風景」。牧歌的な雰囲気がよい。

第2章:名声の確立・水辺の画家(1850〜1860)
次第に水辺を描いた絵が増え、「水辺の画家」として名声を確立していったドービニー。ボタン号という船で旅をしながら水辺の風景を描いた。
どれもいいなあ。でもどれも同じにも見えてきたりすのだけれど(笑)、牛がいたり、あ!ここに人が!とか、水鳥がいるぞとか・・・

第3章:印象派の先駆者(1860〜1878)
ドービニーはボタン号の次にさらに大きな船ボッタン号を入手、英仏海峡の方まで旅したという。この船を描いたのが「ボッタン号」という作品だ。
船での旅、絵を描く様子を描いた版画集「船の旅」がとてもよい。ちょっとユーモラスな感じもあって、旅の楽しさが伝わってくる。
水辺の絵ではないが、「ブドウの収穫」もよい。ブドウの木に当たる暖かな光と大きく広がる空が美しい。

第4章:版画の仕事
ドービニーは版画を多く手がけたというが、長男も画家となり版画を残している。
うーん、結構画風は似ていますかね。
「船の旅」で見習い水夫として出てくる子どもがこの長男なんですね。

地味だけどよい作品ばかり。
是非どうぞ。

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