中山道六十九次歩き(第3回) 高宮宿~鳥居本宿~番場宿~醒ヶ井宿1
約1ヶ月ぶりの中山道歩き。
先週も歩くのを予定していたのだが風邪をひいてしまい断念。風邪もだいぶよくなり、雨もおそらく午前中早い時間にやむのではないかと考えて出かけることにした。
例によって4時半起き。5時7分の電車に乗って出かける。
この電車だと、6時26分発のひかりに乗るにはちょっと早いのだが、これで正解!この日、6時前に人身事故があり電車がとまってしまったのだが、ぎりぎりセーフで引っかからずにすんだ・・・やはり早めの電車に乗るべし!である。
米原には9時前に到着。彦根で近江鉄道に乗り換えた方が10円安いのだけど、米原から乗ってみたかったのでここで乗り換え。
なんと、米原に着いたら日が差してるじゃないですか。こんなに早く晴れ間が出るとは・・・思ったより暑くなりそうだ。
米原の隣の駅はフジテック前でここはもう摺針峠に越える前のところ。鳥居本から電車は彦根の方をまわって25分ほどで、前回のゴール高宮駅に到着。
駅から北上、中山道に復帰、歩き始める。
少し歩くと交差点の角に木之本分身地蔵(大北の地蔵さん)の地蔵堂があった。お地蔵さんは石造が多いがこのお地蔵さんは木彫りに彩色されている・・・というので是非見たかったのだが、中をのぞいても暗くて見えなかった。残念・・・
例によって地蔵堂のまわりには石造物がたくさんおかれている。
近江鉄道の踏切を渡ってすぐの所に常夜燈。慶応3年に建てられた多賀大社の常夜燈である。
ここが高宮宿の東見附だ。
ちょっと読みづらいが、「すく中山道 左彦根道」と書かれた道標があった。彦根道との分岐だ。
大きな灯籠が目立つ石清水神社。
石段の途中にあるのが扇塚。
喜多流能の宗家9世喜多古能は彦根に招かれて門人の養成に力を注ぎ、彦根を去る時に面と扇を残していったが、門人がそれを埋めて記念の塚を建てたという。面塚は今はないのですね。
拝殿に掛かる正一位石清水大明神の扁額が派手!
神社の前には茶店のかどやの跡地の説明板が。
茶店の井戸は岩の間からしみ出た石清水でこの水を湧かした茶が旅人ののどを潤したという。
神社の向こうの地蔵堂の斜面にはお地蔵さんがたくさん。
すぐ先に「床の山」碑があったが、横には芭蕉の句「ひるがおに 昼寝せうもの 床の山」が刻まれていたのですね。
芹川を大堀橋で渡る。
すぐそこに見える山は鞍掛山(大堀山)である。
壬申の乱の戦場地、鳥籠山の比定地とされている。鳥籠山=床の山というわけですね。歌枕として定着した山である。
金比羅大権現の道標の先をちょっと入ると矢除地蔵がある。
中には聖徳太子と地蔵。
この地に隠れていた聖徳太子が守屋の軍勢に発見され、矢を射かけられたが、突如金色の地蔵菩薩が立たれた。後になって松の根方に小さな地蔵尊が右肩に矢を射込まれて血が流れていたという伝説がある。
春日神社の裏に見えるのは地蔵池。
その先のファミリーマートで昼食を買い、さらに進むと、多賀大社の常夜燈や、金比羅大権現や安産観世音などの道標が建っており、さらに高速をくぐると、井伊家ゆかりのお寺天寧寺・五百羅漢などの道標が建つ。
原八幡神社。
芭蕉の句「昼顔に昼寝せうもの床の山」が刻まれた昼寝塚と、祇川居士の句「恥ながら残すしらかや秋の風」と刻まれた白髪塚がある。
ちょうど居合わせたおじいさんが、ひるね塚は大きい方だよと言っていたけれど、小さい方じゃないのかな・・・
しめ縄がずいぶんと低い位置に掛けられていてくぐって通らねばならない。
頭を低くしてくぐる・・・という意味合いかな?
新幹線の高架をくぐると小野町に入る。
小町塚。
小野好美が都から出羽国へ赴任する途中、ここ小野で宿泊した際、赤ん坊を養女に貰い受け、その娘が後の小野小町であったといわれている。
小野小町の伝承は他のところでも聞いた気もするけれど・・・
地蔵堂には小町地蔵が。
その先に六地蔵。
このあたりは新幹線のすぐ脇を道が通っていて、横をびゅんびゅん通っていく。
新幹線の向こうに鳥居が見える八幡神社、鐘突堂跡を通り過ぎ、水田(プラス新幹線)を見つつ先に進む。
鳥居本宿に入った。
「右 彦根道 ㊧ 中山道京いせ」と彫られた道標がある。1827年のものだそうだ。
中山道と彦根城をつないだ道で、佐和山城跡を見つつ通る道のようだが、旧道は今は通れないらしい。ここから彦根駅までは約30分くらいで歩けるようで、余裕があったら入ってみたかったな・・・
鳥居本は佐和山城の城下町的な役割を果たした集落で、元々は小野が宿場。彦根城が築城された際、佐和山城内の切り通し道を中山道までのばし、鳥居本が宿となったらしい。
専宗寺。1497年創建。
この太鼓門の天井には佐和山城の用材が使われているそうだが、見てもよくわからなかった・・・
(2へ続く)
マップはこちらを使っています。
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