【みんなのミュシャ展】
art-30【みんなのミュシャ展】 Bunkamuraザ・ミュージアム
夏休み3日目はまずBunkamuraザ・ミュージアムへ。
この日は月曜日だったので、月曜日開館の美術館を巡ることに。
ミュシャ展はしょっちゅう見ている気がするが、今回はミュシャのみならず、ミュシャに影響を受けたアーティストたちの作品も紹介するということで、どんな感じなのか・・・
1.序-ミュシャ様式へのインスピレーション
ミュシャが影響を受けた芸術などの紹介。
8歳の時の作品「磔刑像」の展示もあったが、小さい頃から才能があったのだなあと。
七宝の花瓶や中国の刺繍など、後年の作品の背景などにはその影響が確かにあるように思えた。
2.ミュシャの手法とコミュニケーションの美学
素描や挿絵の紹介。ミュシャはパリ滞在中に突如、学費援助を打ち切られて、素描で食べていくことになる。
挿絵、なかなかいいですね。いわゆるミュシャ的ではないけれど。それが、「オー・カルティエ・ラタン」誌の表紙などになると、すでにミュシャ!デザイン性が明らかになってくる。
3.ミュシャ様式の「言語」
これこそミュシャ!のコーナー。一部撮影可。
なんといっても「ジスモンダ」。ミュシャの出世作。女優サラ・ベルナールのためのポスターやパネルで一気にミュシャ様式が広く知られるようになったわけだが、ベルナールの特徴をうまく捉えつつ、美しく描いている。
シャンパンなどの広告も華やかでよい。
連作「四芸術より」の3点がきていたが、これも好きなシリーズ。いわゆるQ型方式(円と人物がQの字を描いている)の曲線がとても優美だ。
ミュシャの絵は背景が細かい装飾となっていて、これがまた素敵なのだが、この元となっている装飾資料がたくさん展示されていて、なるほどねと思った。現代のデザインにつながるものだ。
一方、プラハ市長ホールのための習作もよい。スラブ叙事詩につながるもの。
4.よみがえるアール・ヌーヴォーとカウンター・カルチャー
「四芸術より」の中で一番好きな「舞踏」、「ツタ」など、いかにもミュシャな作品の先に並んでいたのは・・・
1970年代からのレコードジャケット。
今までそんなこと思ったことはなかったが、確かに曲線の使い方や装飾性が影響があるかも・・・ただし、かなり微妙なものもあった(笑)
5.マンガの新たな流れと美の研究
日本のマンガへの影響を紹介。
まずは、マンガではないけれど、藤島武二の「みだれ髪 表紙」。確かに!これはミュシャだ!
その他、マンガへの影響は正直そうかな?というものもあったけれど・・・
山岸涼子はそうかも(実際に昔よく読んだのでイメージがわいてきた)。
また、ファイナルファンタジーも少しその影響を感じますね。
おもしろい切り口の展覧会でした。
是非どうぞ。
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