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2019/10/26

【素描礼讃 岸田劉生と木村荘八展

art-40【素描礼讃 岸田劉生と木村荘八展】 八王子市夢美術館

1910261

先日、東京ステーションギャラリーで【岸田劉生展】を見た際に、この展覧会をやっているのを知って行ってみることに。

22日火曜日。
朝方は結構雨が降っていたが、昼近くになって小降りになったので車でお出かけ。
行くまで知らなかったが、この日はお祝いということで無料だった。ラッキー。
笠間日動美術館、うらわ美術館、小杉放菴記念日光美術館が所蔵する素描を中心とした展覧会だった。

1 岸田と木村 銀座築地スケッチ&エッセイ
岸田劉生と木村荘八は白馬会の画塾で出会い、友人となった。
先日の展覧会でも見たが、岸田は木村の肖像画を何枚も描いていたようだ。
木村の『東京繁盛記』の挿絵など、銀座や築地界隈の素描が並んでいたが、ノスタルジーを感じる風景が、サラサラッと描かれていてなかなかよい。いつか読んでみるかな~

2 岸田劉生 素描・単色画を中心に
岸田劉生のコーナーだが、素描だけでなく油彩や日本画なども。
定番の「自画像」は力強く、弟子の「丸山君の像」は、先日も思ったけれど、なぜ何かを持たせるんでしょう?(これはみかん)。肖像画も描き方に変遷があるけれど、デューラー風のが印象的だ。
「夏の路(鵠沼海岸)」など風景画、静物画などもあったが、やはり麗子!
木炭、コンテで描かれた「麗子の像」は、これがリアルなんでしょう、かわいい麗子。「麗子十六歳之像」は美人に描かれている。
なのに、「寒山風麗子像」はデフォルメしすぎで不気味。麗子さん、悲しかったかも?「麗子曼荼羅」はユーモラスで楽しいが。
こんな作品もあったんだなあと思ったのが「猫図」。猫の毛並みが非常に細密に描かれている。
先日の展覧会でも見たが、エッチングの「天地創造」、意外と好き。

3 木村荘八 挿絵原画を中心に
木村荘八といえば、『濹東綺譚』の挿絵のイメージ(以前行った展覧会でたくさん見た)。永井荷風の小説自体は好きとは言いがたいけれど、この挿絵はいい。今回はそのあたりの展示はほとんどなかったのが残念だけれど、やはりこの人は、挿絵が素晴らしい。
油彩画もあった。「歌妓支度」は鏡に向かい着付けをしている女性が描かれているが、粋な感じでよい。

2人の画家、どちらのファンの方でも楽しめる展覧会。是非どうぞ。

 

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