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2019/12/30

【ゴッホ展】

art-46【ゴッホ展】 上野の森美術館

1912301

寒い日だったがゴッホ展へ。
昨日の様子をツイッターで見たところ、午後はチケット買うのに10分、入場するのに50分とのことだったので、どうしようかちょっと迷ったけれど、えいやと出かけた。

結果的には、チケット待ち20分、入場待ち20分。寒かった・・・

Part1 ハーグ派に導かれて
展示は2部構成。ゴッホが影響をハーグ派と印象派に分けての展示である。
ゴッホというとアルル以降の印象が強いと思うが、ハーグ時代の絵はまるで違う。
スタートは、暗く重い色調で、テーマも農民など。
「永遠の入り口にて」、「疲れ果てて」はいずれもうずくまるように座り顔に手をあてている農婦が描かれ、生活に疲れているのか貧しさに絶望しているのか・・・
その他の絵含め描き方は正統的である。

ハーグ派の画家たちの作品が並んでいた。
ゴッホに絵を教えたマウフェ。
「雪の中の羊飼いと羊の群れ」。なんとも寒々しい風景。羊はわりとさらさらっと描かれているような。ゴッホはのちにマウフェと喧嘩別れしたらしい。
友人だったラッパルトとも仲違いしたりと、ゴッホは若い頃からなんとも気むずかしかったようで・・・
ハーグ派の中で気に入ったのは、ヨゼフ・イスラエルス。光の描き方が美しい。マリス兄弟の絵も牧歌的でいいですね。

さて、ゴッホの「ジャガイモを食べる人々」。完成作はオランダで見ているのだが、今回はリトグラフの展示があった。これは油彩の方がいいかも?
ここに描かれた人物が「農婦の頭部」の女性でもあり、とても特徴的。
「ジャガイモの皮を剥くシーン」のモデルは当時一緒に生活していた子連れの娼婦とのこと。この絵は暗い・・・
「器と洋梨のある静物」は色調が暗くまるでじゃがいものような・・・
一番いいなと思ったのは「秋の夕暮れ」だろうか。夕日が美しい。

Part2 印象派に学ぶ
パリに出てきたゴッホが大きな影響を受けたのがモンティセリ。
厚塗りが特徴で、ちょっとやりすぎな感じもあるくらい・・・
が、ゴッホは非常に傾倒していて、なるほど、これが後年のあの塗りになるのかと思った次第。
パリ時代のゴッホの「花瓶の花」は、まさにモンティセリ的だ。
「パリの屋根」。まだまだ色調は鮮やかではなく、落ち着いた絵。

さらにゴッホが影響を受けた印象派の画家の絵が並ぶ。ピサロ、セザンヌ、シスレー、モネ、ルノワール。
一番影響が大きいのはセザンヌ?ピサロ?

続いてアルル時代の絵。
「タンギー爺さんの肖像」。タンギー爺さんを描いた絵は何枚かあるようだが、まだまだ写実絵画だ。
「パイプと麦わら帽子の自画像」。明るくまだ病んだ感じはない。
「麦畑」。麦が美しい。空との対比もよく、これは好き。
「麦畑とポピー」はポピーの赤がアクセント。
「ぼさぼさ頭の娘」。どうした?この髪(笑)。インパクト大。

最後はサン・レミ以降の絵のコーナー。
意外とこの時代の絵、好きなんですね。
「糸杉」。うねりがすごい!
「サン=レミの療養院の庭」。これは好きな作品。意外なほどの明るさが感じられる。
「夕暮れの松の木」。浮世絵的。
「薔薇」。「花咲くアーモンドの木の枝」を思わせる色。いいなあこれ。とっても気に入ってマグネットも買っちゃいました。

新しい切り口のゴッホ展。是非どうぞ。

 

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